基本的な考え方

水産資源を主要な事業活動の糧とするマルハニチログループにおいて、資源の枯渇は事業の存続と切っても切れぬ関係にあり、事業縮小あるいは停止につながる影響の大きいリスクと認識しています。資源の有効活用のための技術や仕組みの研鑽を続けていきます。

サステナビリティ中期経営計画(2018~2021年度)

重点課題循環型社会の構築

中期目標 行動計画
廃棄物の削減と再生利用率の向上
• 2021年度までに廃棄物排出量を売上高原単位で2017年度比4%以上削減
• 2021年度までに廃棄物等の再生利用率99%をめざす
• 製造トラブルの削減
• 原材料・資材・商品の廃棄削減
• 廃棄物の有価物化

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サステナビリティ中期経営計画では「循環型社会の構築」を重点課題に掲げ、廃棄物の削減と再生利用率の向上を目標に、「2021年度までに廃棄物排出量を売上高原単位で2017年度比4%以上削減」「廃棄物等の再生利用率99%をめざす」という数値目標を設定しています。

これらの目標を達成するための行動計画として、製造トラブルの削減、原材料・資材・商品の廃棄削減、廃棄物の有価物化を挙げています。

目標の達成状況

マルハニチログループ(国内)では、工場を保有するグループ企業が中心となり、工程改善による製品不良の抑制やメンテナンス強化による設備起因の廃棄物の発生抑制、資源化などに取り組みました。しかしながら、突発的に発生した廃棄物の増加などの影響を受けた結果、2019年度は国内グループ全体の売上高原単位廃棄物排出量は4.06トン/億円となり、前期比で0.14トン/億円(3.7%)の増加となりました。また、有価物の減少などの影響により、廃棄物等の再生利用率は94.9%となり、前期比で1.1ポイントの悪化となりました。

廃棄物排出量の目標と進捗
廃棄物等の再生利用率の目標と進捗

製造トラブルの削減

CASE:新生産管理システムの導入

マルハニチロ(株)直営工場では、生産計画から製造・検査実行、品質管理、損益管理、設備管理など、一連の工場全体の業務を見える化・効率化するために、2016年度より新生産管理システムを順次導入しています。本システムにより、調合ミス等のトラブルが減少し、原材料や製品の廃棄物が削減されただけでなく、ペーパーレス化にもつながっています。

原材料・資材・商品の廃棄削減

CASE:商品容器・包装における省資源化への取組み

マルハニチログループでは、環境負荷の低い容器の開発に向けた取組みを行っています。容器の軽量化を行うことで、省資源はもとより、重量の軽減による物流時のCO2排出量の削減や、梱包サイズの小型化による配送効率のアップなどの効果が見込まれます。
2019年度、マルハニチロ(株)では、冷凍米飯類で包装フィルムの薄肉化を行い、プラスチック使用量を約11トン、CO2排出量換算で約35トン削減することができました。また、レトルトパウチ製品や瓶詰製品のフィルムでは、容器やフィルムサイズの見直しによりコンパクト化を図り、プラスチック使用量を約7トン削減しています。省資源に配慮した容器包装の開発に引き続き取り組んでいきます。

包装フィルムの薄肉化を行った冷凍米飯類
レトルトパウチの製品のコンパクト化

クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)への加盟

廃棄物の有価物化

CASE:グループ会社の連携による食品残渣の利活用

完全養殖クロマグロの生産拠点である(株)アクアファームでは、2018年3月から、(株)マルハニチロ北日本 青森工場で発生していた缶詰用サバ加工残渣を完全養殖クロマグロの飼料として使用しています。 2019年度は約340トンの飼料を製造し、廃棄ロス削減のみならず、餌料原料の安定仕入れにもつながり、“持続可能な養殖”という観点からも非常に効果の高い取組みです。このようなグループ会社との連携により資源効率の最大化を図っていきます。

グループ会社の連携による食品残渣の利活用
サバ加工残渣を (株)アクアファームで再利用

CASE:廃棄物のバイオガス発電設備への有効活用

下関工場のバイオガス発電設備

マルハニチロ(株)下関工場では、2013年度にバイオガス発電設備を導入し、食品廃棄物として排出されていた廃シロップや食品残渣をバイオガス発電設備の原料へと有効活用しています。バイオガス発電設備の原料として処理できるようになったことで当工場から排出される廃棄物が大幅に削減され、2019年度は計612トン削減することができました。引き続き、廃棄物の削減・減容化に努めていきます。

CASE:フロスの資源化

(株)マルハニチロ北日本 釧路工場は、主に、サケ、サンマ、イワシの缶詰を生産しています。サンマやイワシの缶詰製造時には、油分が多い「フロス」と呼ばれる懸濁物が多く発生し資源化できずに産業廃棄物として処理していましたが、2013年度「フロス」削減と資源化のため、高効率の脱水機を導入しました。本処理により、肥料原料として再利用することが可能となり、2019年度は約842トンの廃棄物の削減につながりました。

釧路工場全景
釧路工場全景
脱水率を大幅に改善した脱水機
脱水率を大幅に改善した脱水機
脱水後の「フロス」
脱水後の「フロス」

CASE:食品残渣のミール化

キングフィッシャー社では、2014年に、「IFFO RS認証 (International Fishmeal and Fish Oil Organization Standard for Responsible Supply)」を取得し、同社の缶詰や冷凍食品製造時に発生する原料魚の頭、中骨、皮、内臓からフィッシュミールの生産をしています。

広洋水産(株)では、サケ、イワシ、サンマ、サバ等を使用し、刺身、フィレやイクラなどの製品を生産しています。製品製造時には、原料魚の中骨・内臓等が食品廃棄物として排出されていましたが、2017年6月、廃棄物削減・資源化のためにミール工場を稼働させました。なお、このミール工場稼働によって、1日50トンの原料の処理が可能になり、2019年度は約3,376トンの廃棄物の削減につながりました。

ミール製造ライン
ミール製造ライン
原料となる中骨・内臓等
原料となる中骨・内臓等
製品(フィッシュミール)
製品(フィッシュミール)

廃棄物管理の見える化

マルハニチログループ(国内)では、廃棄物管理の見える化を実現するため、廃棄物管理システムである「Smartマネジメント」(アミタ(株)提供)を導入しています。本システム導入により、廃棄物処理契約書や許可証、産業廃棄物管理票(マニフェスト)等の廃棄物管理で必要な情報をデータ管理することができるようになりました。廃棄物管理業務における法令違反リスクの低減につながるだけでなく、リサイクル可能な業者への変更やリサイクルデータの分析に役立てるなど、循環型社会の構築にも寄与するシステムとして本システムをさらに有効活用したいと考えています。

Smartマネジメント画面
Smartマネジメント画面

VOICE

アミタ(株) 下田 康生 様
下田 康生 様
アミタ(株)
サステナビリティ・デザイングループ
ソリューションチーム タスクリーダー

廃棄物管理、MSC/ASC認証のパートナーとして

貴社には弊社の提供する廃棄物管理システム「Smartマネジメント」をご利用いただいており、グループ全体における廃棄物情報の一元化・管理の標準化・電子マニフェスト導入の推進等にご活用いただいております。また、海のエコラベルと言われるMSC漁業認証/ASC養殖場認証における認証審査機関としての関わりもございます。
今後、貴社には水産資源をはじめ総合食品企業として、循環型社会の構築という課題に対するさまざまな取り組みにチャレンジいただくことを期待しております。持続可能な社会の実現をミッションとして掲げる弊社においても、全力でこれを支援したいと思います。

海洋プラスチック問題への取組みについて

マルハニチログループでは、2019年度、以下4つの取組みを優先的に行うことを方針として定め、各種取組みをスタートさせています。

1)SeaBOSとの協働

SeaBOSのタスクフォースにおいて、SeaBOSとして参画するGGGI(Global Ghost Gear Initiative)と協働し、水産業界特有の対策である漁網やロープ、ブイなどの漁具類の削減に努めていきます。

2)漁業養殖事業における漁具類の管理

漁業・養殖事業を行うグループ会社(国内)に対しプラスチックの漁具類管理に関する方針を策定し、周知しました。

3)地域清掃活動への積極的な参加

各グループ会社で開催・参加している清掃活動に加え、一般社団法人「JEAN」主催の国際海岸クリーンアップキャンペーンにも参加しました。

4)商品容器・包装における省資源化

これまでに引き続き、容器包装の軽量化・ダウンサイジングを推進していきます。

水使用と排水・リサイクルに関する取組み

マルハニチログループ(国内)では、2019年度の水使用量は、2018年度に比べて約450千m3削減しました。これは、機械設備の洗浄水の節水やドレン水の再利用など、各工場や事業所にて行ったさまざまな水資源の有効活用の取組みを実施した結果による効果が大きいと考えています。

水使用と排水・リサイクルに関する取組み
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