基本的な考え方

マルハニチログループの事業は、調達から生産・加工、販売まで独自のバリューチェーンで成り立っています。地球温暖化が事業活動に及ぼすリスクとして、水産物の漁場移動や農作物の産地移動、生態系の破壊による水産資源の枯渇を認識しています。こうしたリスクへの対応策として、効率的なエネルギー利用や設備投資を通じてCO2排出低減に努めます。

サステナビリティ中期経営計画(2018~2021年度)

重点課題地球温暖化対策

目標 2020年度 2021年度
行動計画(主な施策) 実績 行動計画(主な施策)
2021年度までにCO2排出量を売上高原単位で2017年度比4%以上削減
  • 作業環境改善による使用量の増加抑制
  • 一部生産拠点でコージェネレーション設備の導入
  • ノンフロン冷凍機への切替の継続実施
  • 空調・照明のタイムスケジュール管理の継続、LED照明導入の継続検討
  • 社内啓発活動による省エネ意識の向上
  • グループで使用量削減に努めCO2排出量は減少したが(2017年度比3.7%減)、売上高原単位では増加(2017年度比2.9%増)
  • 継続して物流拠点で脱フロン工事を実施、新センターでもノンフロン機器を導入
  • 本社の空調について、朝の自動運転停止、1日2回のデフォルト設定、終業時の自動停止などのスケジュール管理を継続
  • 引き続き、作業環境改善による使用量の増加抑制
  • 一部生産拠点でコージェネレーション設備の導入
  • ノンフロン冷凍機への切替の実施
  • 社内啓発活動による省エネ意識の向上
  • 次期中期計画に向け事業所別に具体的取組み計画の検討

 対象範囲:マルハニチログループ(国内)
責任部署:マルハニチロ(株)経営企画部

目標の達成状況

2020年度、マルハニチログループ(国内)では、各社ごとに削減目標を設定の上、高効率ボイラーや高効率冷凍機、その他エコカーやLED照明といった設備導入等に取り組んだものの、国内グループ売上高減少の影響が大きく、国内グループ全体の売上高原単位CO2排出量は33.3トン/億円、前期比で0.6トン/億円(2.0%)の増加となりました。

2021年度目標に対して国内生産・物流拠点ではおおむね順調に推移しましたが、主に船舶の増加等の影響が大きく、グループ全社としては未達となっています。今後は目標達成のためのマネジメント強化を図りグループ各社一丸となってCO2排出量削減に努めます。

CO2排出量の目標と進捗
目標の達成状況

2021年度の主な取組み

CASE:TCFD提言への賛同を表明・養殖事業でシナリオ分析を実施

TCFD提言への賛同を表明

マルハニチログループは2018年に策定したサステナビリティ中長期経営計画の「環境価値」の創造において「地球温暖化対策」を重点課題のひとつとして掲げました。地球温暖化が現在の事業活動に及ぼすリスクを認識し、リスクに対して適切な対応を進めるとともに、新たな事業機会を想定した複数のシナリオを検討、準備していくことが重要であると考えています。2021年7月、マルハニチロ(株)は、環境省が主催する「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に沿った気候リスク・機会のシナリオ分析支援事業」に応募し、同支援事業の参加企業に選定されました。同時にTCFD提言に賛同を表明し、「TCFDコンソーシアム」へ参画しました。
今回の「TCFD提言に沿った気候リスク・機会のシナリオ分析支援事業」では、養殖事業についてシナリオ分析を行い、分析結果について2022年3月、環境省HPにて公表されました。今後は、その他の事業についてもシナリオ分析を展開し、ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標に関する気候関連の財務情報開示を実施していきます。

※当社のシナリオ分析事例は、下記に掲載されております。(スライドP3-139 ~P3-151)
「TCFDを活用した経営戦略立案のススメ~気候関連リスク・機会を織り込むシナリオ分析実践ガイド 2021年度版」

2020年度の主な取組み

省エネルギー設備の増強/エネルギー効率の改善

CASE:最新鋭の省力化・省エネ設備の導入

2011年3月に発生した東日本大震災による被災のため移転したマルハニチロ(株)新石巻工場には、製造用各種省力化機器の他、原料、資材を定位置まで運搬する無人搬送車など最新鋭の設備が導入されています。その他にも、工場内すべての照明のLED化、過熱蒸気フライヤーや冷凍機も最新の省エネ型に刷新しています。さらに、これらのエネルギー使用状況を一括して管理することが可能な「エネルギー見える化システム」も導入しています。

新石巻工場外観
無人搬送車
LED照明
過熱蒸気フライヤー
省エネ型冷凍機
エネルギー見える化システム画面

ノンフロン冷凍機への転換

CASE:冷凍・冷蔵倉庫用の冷凍機をノンフロン設備へ更新

(株)マルハニチロ物流では、2019年度、計4拠点にて冷凍・冷蔵倉庫用の高効率自然冷媒冷凍機であるアンモニアでCO2を冷却するノンフロン設備へ更新しました。うち3拠点が環境省の「脱フロン・低炭素化社会の早期実現のための省エネ型自然冷媒機器導入加速化事業」として採択され補助を受けています。2020年度は、計4拠点で、年間4,282トンのCO2排出量を削減しました。

また同様に2020年度は、野田事業所、名古屋物流センター、唐津物流センターにてノンフロン設備を導入、環境省の支援事業に採択され、計3拠点で年間2,612トンのCO2排出量の削減を見込んでいます。

野田事業所 外観
野田事業所 外観
野田事業所 ノンフロン冷凍機
野田事業所 ノンフロン冷凍機
名古屋物流センター 外観
名古屋物流センター 外観
名古屋物流センター ノンフロン冷凍機
名古屋物流センター ノンフロン冷凍機
唐津物流センター 外観
唐津物流センター 外観
唐津物流センター ノンフロン冷凍機
唐津物流センター ノンフロン冷凍機

再生可能エネルギーの利用

CASE:太陽光発電パネルの設置

マルハニチロ(株)宇都宮工場では、2021年3月、建屋屋上に太陽光発電パネルを設置しました。購入電力の一部を太陽光発電で賄うことができるようになり、年間約24.5万kWh、約120トンのCO2排出量を削減できる見込みです。

宇都宮工場 外観
宇都宮工場 外観
太陽光発電パネル
太陽光発電パネル

その他の取組み

CASE:バイオマスインキの採用

マルハニチログループでは、バイオマス資源を積極的に採用することでCO2排出量削減に貢献しています。市販用冷凍食品では、包装フィルムのインキの一部に植物由来の原材料を使用したバイオマスインキを採用しました。

CASE:「カーボン・ニュートラル」の取組みを推進

CASE:「カーボン・ニュートラル」の取組みを推進

オーストラル・フィッシャリーズ社(オーストラリア)は、西オーストラリア州にある小麦地帯での植樹プログラムを推進することでオーストラリア政府より「カーボン・ニュートラル」認証を取得しています。カーボン・ニュートラル認証を取得したオーストラリアに拠点を持つ組織はClimate Active NETWORKのメンバーとして認められます。このカーボン・ニュートラル(CN)の取組みが、水産資源の安定供給につながるさらなるステップと位置づけ、ブランドロゴ『CN fish』を商品に展開し、環境配慮商品の拡販を進めていきます。

※ カーボン・ニュートラル:事業において排出されるCO2総排出量と同量のCO2量を吸収する対策を打つことでCO2排出量をゼロにすることです。

オーストラル・フィッシャリーズ社
オーストラル・フィッシャリーズ社

今後に向けて

今後も、省エネルギー設備の増強やエネルギー効率の改善、ノンフロン冷凍機への転換を進めるとともに、再生可能エネルギーなどの更なる利用拡大も引き続き検討してまいります。

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