「消費者志向経営」の推進
基本的な考え方
マルハニチログループの基本ミッションは、グループ理念に基づいた「社会から必要とされる、本物・安心・健康な『食』を提供し、人々の豊かなくらしとしあわせに貢献する企業グループ」であることです。マルハニチログループは2018年3月に消費者志向自主宣言をしました。当社グループは、「お客さまの声を聴き、かついかすこと」、「未来・次世代のために取り組むこと」、「法令の遵守/コーポレートガバナンスの強化をすること」、この3つの活動をしっかりと認識して行動することで、消費者志向経営を推進します。
マネジメント体制
マルハニチログループ各社は、「マルハニチログループ品質保証方針」に基づき、共通の考え方で事業分野に応じた品質保証体制を構築しています。また、お客さまからお寄せいただいた声を品質保証活動に反映させています。
マルハニチロの取組み
お客さまとのコミュニケーションを深化するために
お客さま相談センターでは、お客さまに商品をお届けした後も、お客さまとのコミュニケーションを図る役割を担っています。具体的にはコロナ禍等のBCP対策として、在宅で電話応対できる体制構築や、お客さま相談センター専用ホームページでの情報提供などの応対サービスを充実させました。そのホームページに設置している、お客さまのご質問に24時間365日お答えする自動応答機能「チャットボット」では、2023年2月よりすべての市販用商品(8カテゴリー)に対して、お客さまからのご質問に対しより的確な回答をお届けできるよう、毎月お客さまのご質問を分析してメンテナンスを行っております。また、Yahoo!JAPANが運営するQ&A サイト「Yahoo!知恵袋」では、企業公式アカウントを取得した2019年12月以降今日まで、さまざまな疑問に可能な限りお答えし、多数のお客さまが抱える疑問を解決しています。
さらに「お客さまの声」を商品やサービスの改善・改良に生かす取組みとして、役員や関係部署長等が参加する「商品改善検討会」を定期的に実施し、2023年度は22件の改善・改良が採用されました。
「消費者志向経営」の社内浸透
マルハニチログループすべての従業員が「消費者志向経営」を理解・行動するために、社内の推進体制を構築し、「消費者志向経営」に関する啓発研修の実施と、「お客さまの声」を生かした事業活動の強化を継続して推進しています。
2020年度より、マルハニチログループ従業員に対してe-ラーニング学習システムを活用した「消費者志向経営について」の社内研修を実施しています。2023年度は約4800名が受講して理解を深めました。
また、2023年の品質管理再確認運動強化月間では、すべてのマルハニチログループ従業員に対して、当社商品を使用後のアンケートを実施し、消費者としての意見を社内に共有・活用しています。
日々寄せられる「お客さまの声」は、社長をはじめ役職員へ配信し、「お客さまの声」を事業に生かす取組みの態勢強化に努めています。また、安全・安心への取組みの一環として、「お客さまの声」で問題が予見される案件を抽出し、週一回の配信を継続して行っています。
従業員への品質教育・研修
お客さまとのコミュニケーション(商品をお届けするまで)
内閣府特命担当大臣表彰受賞
「消費者志向経営優良事例表彰」は、消費者庁が消費者志向経営に関する優れた取り組みを行う事業者を表彰し、その推進を図ることを目的として2018年度から実施されています。マルハニチロは、消費者庁が主催する「令和5年度 消費者志向経営優良事例表彰」において、国内の食品企業および水産企業で初めて「内閣府特命担当大臣表彰」を受賞しました。
受賞理由
- 世界の民間企業で初めて成功させたクロマグロの完全養殖(人工ふ化させた魚から採卵・ふ化・育成させる「循環型」の養殖)や、アトランティックサーモンの陸上養殖施設建設を予定し事業化の推進を図るなど、環境負荷の軽減及び水産資源の保護に取り組んでいる。
- 高齢者向けの介護食では、医療介護従事者との情報交換を行いながら、「残さずに食べきる満足感のある食事」でウェルビーイングの価値を提供するとともに、施設従業員の調理や提供時間の低減に寄与し、超高齢社会の課題を捉えた取り組みを行っている。
出典: 消費者庁 令和5年度 消費者志向経営優良事例表彰 選考理由