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鮭の漁業
日本海の南部ではサクラマス、北部ではカラフトマスが多く分布しています。昔から、日本海における回遊のサケマスは、一本釣りや曳き網によってとられていましたが、流し網や延縄(はえなわ)漁での、本格的な操業は昭和29年から始められました。
漁期は3月中旬、佐渡沖で始まり、4、5月には山形・秋田沖に北上し、7月北海道の利尻(りしり)島沖にいたって終了します。
北緯45度以北は日ソ漁業委員会によって禁漁水域に指定されています。このあたりからカラフトマスは沿海州とサハリンの方へと回遊していきます。
投網の開始
流し網漁船は30トン以下の小型船が多く、600隻ちかくありましたが、昭和50年には170隻になっています。このほか延縄(はえなわ)漁船が348隻ほど操業していました。 水揚げ高は北海道が多く、新潟・山形・青森などの諸県がこれに次いでいます。
日本海マス流し網漁業は、昭和33年北海道が本格的に許可をしたのをみて、東北・北陸の諸県が競って許可を多発しました。
しかし、魚群に対して操業漁船が過剰であり、漁期が短いため、回遊量が少ないと採算倒れの漁船が続出することもあります。
平成18年現在、日本海ます流網漁業組合によりますと、日本海のサケマス漁船は7隻ありますが、実操業船は5隻。漁獲量はカラフトマスで200トン。サケマスの流し網漁が終えると、イカ釣りを行っている、ということでした。
投網される網のよじれと、もつれを直す
航走しながら投網してゆく
投網が終わると仮眠する間もなく最初に投網した位置へ、ラジオブイを頼りにたどりつき、ラジオブイを回収する
引用文献:「日本のサケ」市川健夫著 NHKブックス昭和52年8月発行