かけがえのない水産資源の保全のために
マルハニチログループ 水産物取扱量調査および
天然水産物の資源状態調査を実施しました

マルハニチロ株式会社(本社所在地:東京都江東区、代表取締役社長:池見 賢)は、「サステナブルな企業グループ」として持続可能な水産資源の調達を実践するため、マルハニチログループ各社の製品、原材料について、水産物取扱量の現状把握、天然水産物の資源状態を評価する調査を実施いたしました。
その結果、

  • マルハニチログループが取り扱う天然水産資源141万トンのうち、59%にあたる約82万トンが持続可能な漁業認証取得水産物であることを確認
    いたしました。また、外部機関を通じて科学的見地から総合的に資源状態の評価を行った結果、
  • 天然水産資源141万トンのうち、75%にあたる約106万トンを「資源状態に心配なし」に分類
    いたしました。

これらの結果を、持続可能な地球環境と社会の構築に取り組む当社グループの強みと認識し、今後も継続的に資源状態を確認するとともに、持続可能な水産物の取り扱いをよりいっそう推進してまいります。

調査概要

  • 対象企業:マルハニチロ(株)および国内グループ31社、海外グループ17社
  • 対象期間:2019年4月~2020年3月 ※海外グループ企業は2019年1~12月
  • 対象水産物:マルハニチログループ外から調達した原料、製品
  • 調査内容:魚種名(学名)、原産国、漁獲海域(FAO区分)、重量(原魚換算)、漁法

※対象製品に、マルハニチログループ自社養殖魚(約1.2万トン)は含まず、養殖に使用する魚粉などの飼料は含む

※荷受ユニットは自社輸入製品、自社加工製品、買付品のグループ内販売製品のみを対象

調査結果

1)水産物取扱量の現状

  • 取扱数量:原魚換算で約176万トン(2018年世界の漁業・養殖水産物生産量の約0.8%に相当)
  • 取扱魚種:学名で約360種、原産国数は全世界196カ国中76カ国
  • 魚種が不明な水産物:飼料原料である魚粉を中心に約14万トン
  • 天然水産物の取扱いは約141万トンとなり、スケトウダラ、マイワシ、カツオ、マサバなど上位8魚種で全体の63%を占めています。
  • 天然水産物約141万トンのうち、MSCをはじめとした持続可能であると認証された漁業で獲られた水産物は、約82万トン(59%)です。
  • 養殖水産物の取扱いは合計約21万トンとなり、バナメイエビ、マガキ、パンガシウス・バサ、ギンザケなど上位8魚種で全体の78%を占めています。

2)天然水産物の資源状態評価

天然水産物の資源状態を評価するため、認証された漁業で獲られた水産物であるかを確認するとともに、集計した調査結果を外部機関(Sustainable Fisheries Partnership)に送り、同機関が管理する国際的な資源評価データベース「FishSource」による評価結果を踏まえ、科学的見地を重視して、総合的に資源状態の評価を行いました。

※「FishSource」:各国行政機関の水産資源情報等をもとに開発された国際的な資源評価データベース

評価の結果、約106万トン(75%;漁業認証取得水産物約82万トン、天然水産物約24万トン)を「資源状態に心配なし」、約10万トン(7%)を「資源状態に心配あり」、約25万トン(18%)を「資源状態を評価するためのデータが不足」と分類しました。

今後の課題

マルハニチログループが取り扱う天然水産物141万トンのうち、「資源状態に心配あり」と判明した約10万トン、および「データ不十分」と判明した約25万トンについて、現時点で資源状態に心配がある水産物の回復計画などを調査し、必要に応じて支援することを検討するとともに、データが不足している魚種については、Sustainable Fisheries Partnershipの調査に協力してまいります。

今後は、継続的に資源状態を確認するとともに、今回の調査結果を受けて明らかになった課題の解決に努め、持続可能な漁業認証取得水産物の取扱いを推進することで、持続可能な地球環境と社会の構築に貢献してまいります。

本調査結果は弊社ウェブサイト「サステナビリティレポート」でも公開しております。
https://www.maruha-nichiro.co.jp/corporate/sustainability/environment/maintenance/

以上

ニュースリリース

報道各位からのお問い合わせ先
マルハニチロ株式会社
コーポレートコミュニケーション部
メール koho@maruha-nichiro.co.jp (広報窓口)

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