完全養殖クロマグロの育種改良に向けて
国立研究開発法人水産研究・教育機構との協働について

マルハニチロ株式会社(本社所在地:東京都江東区、代表取締役社長:池見 賢)は、完全養殖クロマグロ育種改良のための基盤・応用技術の開発に関して、国立研究開発法人水産研究・教育機構(所在地:神奈川県横浜市 理事長:宮原 正典、以下「機構」)と協働いたします。その旨、2021年3月29日(月)に機構と基本合意をいたしました。

1.目的

本合意は、機構及びマルハニチロの連携協力を推進し、相互の研究開発能力、施設・設備並びに人材を生かして総合力を発揮することにより、人工種苗を用いたクロマグロ養殖の体質強化と持続的発展に資する育種技術開発を行うことを目的としています。

2.連携内容

機構及びマルハニチロは、相互の研究開発能力及び人材並びに共同利用システム等を生かして必要な共同研究を実施し、次にあげる連携協力を推進します。
(1)育種改良のための完全養殖クロマグロの交配・親魚養成技術の開発
(2)交配第1世代からの後代系統の作出とその実用化に向けた技術開発
(3)その他、本合意の目的を達成するために機構及びマルハニチロが必要と認める事項

3.背景

機構の長崎と奄美大島の研究拠点において、国内唯一のクロマグロ親魚用陸上水槽や広大な野外飼育施設を用いて、完全養殖クロマグロに係わる開発基盤研究を行っています。特に、人為環境制御による採卵技術の開発や全ゲノム情報を解明する等、我が国におけるクロマグロの育種分野では研究をリードしています。
一方、マルハニチロは2010年、完全養殖クロマグロの生産に民間企業として初めて成功し、2015年から本格的商業出荷を開始しました。また、養殖におけるブリ、カンパチをはじめクロマグロの生産性向上をめざし、2020年には(株)マルハニチロ養殖技術開発センターを設立し、養殖魚の育種、種苗生産技術の向上に取り組んでいます。
本合意の下、機構とマルハニチロは今後、互いの知見、設備等を活用しながら具体的な共同研究を実施し、優良な性質を持つ親魚の育種の実現性を加速させ、クロマグロ人工種苗の開発を推進していきます。

国立研究開発法人水産研究・教育機構 水産技術研究所(本所)と、その中に設置された国内唯一のクロマグロ親魚用陸上水槽
(住所:長崎県長崎市)

(株)マルハニチロ養殖技術開発センター(住所:鹿児島県南さつま市)

以上

ニュースリリース

報道各位からのお問い合わせ先
マルハニチロ株式会社
コーポレートコミュニケーション部
メール koho@maruha-nichiro.co.jp (広報窓口)

ページ上部へ