SALMON MUSEUM サーモンミュージアム

マスノスケ(キングサーモン)

マスノスケ(キングサーモン)

形態1成魚

全長 約100cm

背びれ約13軟条、尻びれ約17軟条、胸びれ約15軟条、腹びれ約11軟条、側線鱗数約145。

頭部や下あごが黒いのが特徴です。背部は光沢のある青緑色。体側は銀白色。体背部と背びれ・尻びれには小黒点が散在します。尾びれには放射状銀白線があります。

形態2卵・仔稚魚

卵は球形で、直径約8mm、卵黄はオレンジ色。稚魚のパーマークはサケ属の中では最も大きく、その中央を側線が通ります。銀色のうろこが生じ始めるのは、全長約45mmに成長した頃です。

形態3産卵期

生殖期のオスは両あごが著しく伸び、曲がります。頭部からほほ、下あごが黒くなり、体側が赤くなるタイプと赤くならず黄色くオリーブ色になるタイプがあります。体側が赤くなるタイプは、背びれやあぶらびれ、尻びれ、尾びれが黒ずみます。

生態1産卵

日本にはほとんど遡上しません。キングサーモンの産卵期は、カナダのフレーザー川では7~11月、アラスカのユーコン川では7~8月になります。
遡上時期は大まかに春、夏、秋のグループに分けることができます。春の遡上群は、3~4月ごろ上り始めて産卵期までの4~5ヶ月間淡水生活を送ります。また、秋の遡上群は、8~10月に川に入り始め、約1ヶ月後には産卵します。一般に早く川に遡上するものほど、遡上距離が長く、例えばアラスカのユーコン川では約2000kmも上流に遡上します。

産卵床は、急流の瀬の砂利層につくられます。メスは直径約3m、深さ50cm程度の穴を掘り、産卵・放精を大型のオスと行いますが、産卵直前に飛び込むすばしっこい数匹のオスも参加します。約1週間ほど、メスは産卵床を守り、その後力尽きて死亡します。

生態2体内卵数

体内卵数は体長(約75~100cm)によって、約4000~14000個と個体差があります。

生態3仔稚魚の生活

卵は約3~5ヶ月でふ化し、約3、40mmくらいになった頃に浮上します。浮上後すぐに降海するタイプと、1~2年川に留まり、その後降海するタイプに大別されますが、最も多いのは、1年間、川にとどまるものです(ただし、ユーコン川では2年とどまるものの方が多くなっています)。
淡水生活では群れをつくり、その後は、なわばりを持ちます。流れてくる小さな昆虫類を餌にしています。

分類:サケ科サケ亜科サケ属
学名:Oncorhynchus  tschawytscha (Walbaum)
英名:chinook salmon、king salmon
地方名:オオスケ

鮭の住んでいる所

北太平洋、日本海北部、オホーツク海、ベーリング海に分布。
北アメリカでは、カルフォルニア州沿岸からアラスカ州北部沿岸の河川に遡上します。カムチャッカ半島の河川でも比較的多く産卵します。

成魚の成熟段階 成魚の成熟段階
生態4成魚の生活

北アメリカの北太平洋沿岸域で回遊し、甲殻類やイカ、ニシン、イカナゴ、マイワシ、カラフトシシャモなどの魚を餌にしています。

生態5成長過程

2~5年海洋生活を送り、体長は、5年で通常1mに達します。サケ属の仲間の中では最も大型で、これまで記録されたものの中では、体長147cm、体重57kgが最大です。

加工・食物としての利用

脂肪が多いのでステーキに最適。缶詰、塩焼き、刺身、スモークサーモン、フレークにも。

栄養成分(可食部100g当たり)

エネルギー200.0kal

エネルギー 200.0Kcal 各サケの脂質の差がエネルギーの差になっています。牛肉や豚肉より断然ライトでヘルシー。健康食品として良質なエネルギー源です。
タンパク質 19.5g サケのタンパク質には、栄養素として重要な必須アミノ酸が多く含まれています。必須アミノ酸はイソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリンの8種ですが、FAO/WHO/UNU(1985)の基準ではヒスチジンも加え9種としています。
脂質 12.5g サケの脂質には、生活習慣病に予防効果のあるEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)、が多く含まれています。
脂肪酸EPA 0.73g 血液をさらさらにして血栓の生成を抑え、脳血栓や心筋梗塞を予防します。血中コレステロールの低下作用・血圧低下作用・血糖値低下作用が認められています。
脂肪酸DHA 1.22g 子供の脳の発達に必要で母乳にも含まれています。また、老人性痴呆症予防や網膜反射機能の向上にも効果があることが分かってきました。
アスタキサンチン 1.5mg サーモンの身が赤いのはアスタキサンチンが豊富に含まれているからです。アスタキサンチンとはベータカロテンと同様、天然色素で健康の味方です。体内の活性酸素を抑え、動脈硬化を防止し、ガンの予防にも効果があるといわれています。※ニジマス(海面養殖・淡水養殖)のアスタキサンチン量は餌により変動することがあります。
※参照:北海道大学名誉教授 羽田野六男氏のデータより/『サケを食べれば若返る』(鈴木平光著/たちばな出版)157ページ表20、各サケのアスタキサンチン含有量(『活性酸素に攻め勝つアスタキサンチン』板倉弘重氏ハート出版より)
ビタミン類
ビタミンA
〔レチノール〕
160.00μg 胃腸や気管支などの粘膜を正常に保ち、皮膚の状態を整えます。不足すると視力低下や肌荒れ、また風邪にかかりやすくなります。
ビタミンB2
(リボフラビン)
0.12mg ホルモンを正常化する働きがあります。最近では肌荒れにも効果があると言われています。B2の欠乏症は口唇炎や口角炎です。
ビタミンB12
(シアノコバラミン)
3.40μg B12は鮭に多く含まれていてるビタミンです。B12が不足すると、正常な赤血球が減って、巨赤芽球という正常でない赤血球ができてしまい、悪性貧血という病気を引き起こします。
ビタミンD
(カルシフェロール)
16.00μg ビタミンDは骨のビタミンとも言われ、カルシウムの吸収を助ける働きがあります。
不足すると近年問題になっている「骨粗しょう症」になります。
ビタミンE
(トコフェロール)
3.30mg Eは老化を防ぎ、若さを保つビタミンとも言われています。不足すると血行障害や老化現象が進み、 極度の冷え性になったり、動脈硬化が進んだり、妊婦は流産しやすくなります。
ミネラル類
カルシウム 18.00mg カルシウムCaは骨や歯を作るだけではなく、みずみずしい肌には欠かせないものです。Caは吸収しにくいミネラルで、Caの吸収のためにはビタミンDが必要です。
リン 250.00mg 体内ではリン酸カルシウム、リン酸マグネシウムの形で骨や歯の主成分となり、血液中ではリン酸塩として血液に酸やアルカリを中和する働きをします。
0.3mg 鉄Feが欠乏すると、血液色素のヘモグロビンが減少して貧血症になります。動物性食品に含まれる鉄は体内への摂取率がよく、摂取量の15~20%が体内に吸収されます。
亜鉛 0.4mg 亜鉛Znは広く細胞全体に存在し、DNAやタンパク質の合成に関与しています。不足すると、免疫機能が低下します。食べ物を食べても、味を感じなくなる味覚障害、これも現代人のZn不足が原因している場合があります。

※ただし、EPA、DHAは試料肉100g当たりの重量です。

漁法

トロール漁/刺し網漁/巻き網漁/養殖