SALMON MUSEUM サーモンミュージアム

第1回 第2回          
SALMON SUSHI サーモン寿司列伝(その2)
回転寿司で人気のサーモン寿司の第2弾。今回は関西のほうにも足をのばしてみました。そして、気づいたことは、お品書きやバナーに「アトランティックサーモン使用」という表記が見かけられたことでした。

回転寿司で使われるサーモンは、養殖のアトランティックサーモンと、ニジマスを海水で養殖したトラウトサーモンの2種が多く使用されています。
サーモンが寿司や刺身として生で安心して食べられるようになったのは、養殖技術が進んだことにありますが、いま、この2つのサーモンは、養殖技術が進んだ北欧のノルウェーと、南米のチリから大量に日本に輸入されています。

サーモン寿司に使用されているサケの種類や輸入国、そして輸入量の割合を、知りたいと思って、財務省貿易統計でサケマスの輸入に関して最新のもの(2012年)を見ていくと、寿司ネタになると予想されるアトランティックサーモンとトラウトサーモンの①「冷凍」の輸入量、②「冷凍フィレー」の輸入量、③「生・冷蔵」の輸入量は、次のような順位になっています。
「冷凍アトランティックサーモン」の輸入量の多い国を順に並べると、1位がノルウェー、2位がチリ、3位がデンマーク。しかし「冷凍トラウトサーモン」では、1位がチリ、2位がノルウェー、3位がデンマークとなっています。そして、「冷凍」全体の輸入量の約73%がチリから輸入されています。
「冷凍フィレー」の輸入量の多い国を順に並べると、1位がチリ、2位がノルウェー、3位がアメリカ合衆国。「冷凍フィレー」全体の輸入量の約87%がチリから輸入されています。
「生・冷蔵のアトランティックサーモン」の輸入量の多い国を順に並べると、1位がノルウェー、2位がオーストラリア。また、「生・冷蔵のトラウトサーモン」の輸入量の多い国を順に並べると、1位がノルウェー、2位がオーストラリアとなり、チリからは輸入されていません。
以上の統計からは、店舗で寿司ネタに使用されているサーモンの種類や割合は、はっきりとはわかりませんが、トラウトサーモンは大部分がチリ産であること、そしてアトランティックサーモンはノルウェー産とチリ産がしのぎを削っているように感じられました。店舗によっては、アトランティックサーモンを明記して、お客にアピールするようなところもあることから、このごろ、アトランティックサーモンに人気が集まりだしているのかもしれません。
オニオンサーモン
タマネギのスライスにレモンとマヨネーズ。赤いサーモンに白のオニオンがみずみずしく、しゃきしゃきとした食感がおいしいですね。お店によってはレモンの小片を乗っけてくるところもありました。オニオンサーモンはどの回転寿司に行っても人気の高く、一人で12個も食べた人がいたというお話も聞きました。
わさびサーモン
細かく角状に切ったサーモンを、酢、しょうゆ、こしょう、練りわさび、オリーブ油を合わせたドレッシングであえています。とろり冷たいサーモンとわさびドレッシングでほんのり大人の味。わさびの辛味成分には食欲増進や殺菌作用があるといわれています。そのわさびの辛さとサーモンのとろみがほどよく、サラダ感覚で召し上がれます。
漬けサーモン
マグロの「漬けマグロ」から生まれたのでしょうか?「漬けサーモン」はとても人気があります。
醤油とみりんと酒で作った秘伝のタレにつけこまれた新鮮なサーモンの刺身が大きく、醤油の風味が食欲をそそります。若い人も、お年寄りも、みな同じように豪快に食べていました。また、店においてある白ゴマを振りかけて、上手に食べる人もいて、お店に置かれている調味料をきちんと確認しておきたいと思いました。
サーモン巻き(サーモンロール)
サーモン巻きは 鉄火巻きのマグロに代わってサーモンを使うものですが、このサーモン巻きのように、きゅうりが入っているとなにやら日本的になり、ほっとしてしまいます。
しかし、サーモン巻きが、サーモンロールと英名になると、寿司の形態はぐっと多様になります。まだ、ここでは紹介していませんが、単に、具材がサーモンだけでなく、きゅうり、アボカド、カイワレ、ヤマゴボウとサラダ感覚が広がり、またその種類は個性的になっていきます。
たとえば、サーモンスキン・ロールとは、 炙ったサーモンの皮で、カイワレ、ヤマゴボウと飯を巻くものだし、シアトルロールとは、生またはスモークサーモンときゅうり、アボカドの巻き上げです。名前を英語にするだけで、寿司も海外の国籍になるようです。
炙りチーズサーモン
チーズを寿司に使い始めたのは、いつからなのでしょうか。サラダ感覚の寿司がでてきたあたりかもしれませんが、マヨチーズのおいしさはすばらしい発見です。
今じゃ、えびマヨチーズと並ぶ大人気のチーズサーモン。見た目のインパクトも強いですが、味の香ばしいインパクトも強いです。
炙りチーズサーモンは、炙る事でチーズの香ばしさと、サーモンの脂も溶け出し、やわらかくも濃厚な味で食欲をそそります。
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