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2016年11月21日

マルハニチロ MSC認証ホタテ製品取扱い本格化へ

マルハニチロ株式会社(本社所在地:東京都江東区、代表取締役社長:伊藤滋、以下マルハニチロ)は、今年度より、MSC(注1)認証のホタテ製品の取扱いを本格化いたします。

【 1. MSC認証のホタテ製品の現状 】

年間40万㌧の水揚げ量がある北海道のホタテガイ漁業は、日本の持続的漁業の代表格であり、2013年5月にMSCの漁業認証を取得しました。MSC認証は、環境に対する意識の高い消費者を有する国々で、その認知度が高まってきております。一方、北海道のホタテ製品の2015年1~12月の輸出総額は590億円と国産水産物の中で最も大きな輸出金額でありながら、そのほとんどはMSC認証ラベルの付いたものではありません。
その主要因は、MSC認証の認知度の高いヨーロッパへの輸出が相対的に少なく、主にアメリカや中国への輸出が中心であることにあります。これは、ヨーロッパ向けに必要とされる対欧HACCP(注2)を取得している加工場が、日本のホタテ加工工場に少ないことも原因となっています。

【 2. MSC認証のホタテ製品取扱いにおける、マルハニチロの取り組み 】

内閣に設置されている農林水産業・地域の活力創造本部は、本年5月、「農林水産業の輸出力強化戦略」を取りまとめました。このような支援体制もあり、北海道のホタテガイについても、前述した認証等、輸出に必要とされる条件を整備する動きが広がっています。
マルハニチロは2014年よりMSC認証のホタテ製品を輸出しておりますが、北海道で、「対欧HACCP認証」と「MSC-CoC(注3)認証」の2つの認証を持つホタテ加工工場が充実してきている折、MSCホタテ製品の輸出を含む取扱いを強化する供給体制が組めると判断、2017年より本格化することといたしました。
販売においてはマルハニチログループのグローバルネットワークを駆使し、国内外で、「北海道のホタテ」をより高く評価するマーケット・販路を開拓します。

【 3. 目的 】

    MSC認証ホタテ製品取扱い本格化の目的は、以下の通りです。
  • 日本の持続可能な漁業の代表格である「北海道のホタテ」をグローバルブランドにすることで、相場変動に強い商材にし、漁業者や加工業者の持続的な経営を可能にする。
  • 人口増加に伴う水産物の世界的な需要拡大に、持続可能な漁業によって漁獲された水産物を提供することで、環境に配慮する。

今後もマルハニチログループは、持続可能な『食』の資源調達力と技術開発力を高め、グローバルに成長を続ける企業を目指します。

MSCエコラベルとほたてのパッケージ

(注1): MSC = Marine Stewardship Council = 海洋管理協議会(1997年設立。本部イギリス)。
漁業認証と水産物エコラベル制度を通じ、環境に最も配慮した水産物の選択を推進している国際的な組織。

(注2): HACCP = Hazard Analysis and Critical Control Point
食品の製造・加工工程のあらゆる段階で発生するおそれのある微生物汚染等の危害をあらかじめ分析し、その結果に基づいて、製造工程のどの段階でどのような対策を講じればより安全な製品を得ることができるかという重要管理点を定め、これを連続的に監視することにより製品の安全を確保する衛生管理の手法。
同手法は 国連の国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)の合同機関である食品規格(コーデックス)委員会から発表され、各国にその採用を推奨している国際的に認められたもの。

(注3): CoC = Chain of Custody = 流通加工管理認証
MSC認証製品を販売する場合に、サプライチェーンにおいて、当該水産物の所有権を有する、あるいは加工に携わるそれぞれの企業が取得しなければならない認証。CoC認証書はMSCではなく、独立した認証機関によって発行される。

以 上

報道各位からのお問い合わせ先
マルハニチロ株式会社 広報IR部
Tel 03-6833-0826 Fax 03-6833-0506

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