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2016年08月01日

新ブランド「BLUE CREST」(ブルークレスト)で本格出荷へ

マルハニチロ株式会社(本社所在地:東京都江東区、代表取締役社長:伊藤滋)から、完全養殖クロマグロの新ブランド、「BLUE CREST」(ブルークレスト)が誕生しました。
新ブランドのもと、完全養殖クロマグロの本格商業出荷への取り組みを強化してまいります。

【新ブランド「BLUE CREST」とは】

「BLUE FIN TUNA(クロマグロ)」の「BLUE」と「CREST(頂点)」をつなぎ、マルハニチロが創りだすクロマグロの最高峰という思いとともに、青い地球、海の恵みであるクロマグロのおいしさを世界にお届けしたいという願いを込めました。
私たちは「最先端の技術」と「マグロ養殖への一途な思い」で、卵から成魚まで一貫生産を行っています。海洋資源や自然環境に配慮しながら、持続可能で安定供給をめざすマルハニチロのクロマグロ。それが「BLUE CREST」です。

新ブランド「BLUE CREST」

「BLUE CREST」はマルハニチロ(株)の登録商標です

【クロマグロ完全養殖サイクル確立までの歩み】

完全養殖とは、人工ふ化させたクロマグロを親魚に育て、その親魚が生んだ受精卵を、ふ化~稚魚~成魚まで育てることを指します。マルハニチロは1987年に完全養殖への挑戦を開始しましたが、1996年にいったんプロジェクトを中断。その後、2006年に再開し、2010年に民間企業として初めて、クロマグロの完全養殖に成功しました。その後、2013年に事業規模での大量生産に成功。30年近くにおよぶ試行錯誤の末の結実でした。

完全養殖技術における最大の課題は、卵が孵化してから約30日、稚魚が約6センチに育つまでの生存率の向上です。マルハニチロでは生育環境の改善や餌の工夫などを積み重ね、着実に生存率を高めてきました。2006年事業再開当初0.1%に満たなかった生存率は、現在3%程度にまで高まり、2015年度には完全養殖クロマグロの本格出荷を開始、2018年度は1万尾の出荷をめざしています。今後も生存率向上と品質安定化に向けて知見を積み重ね、天然資源への負荷軽減をめざして、完全養殖クロマグロの普及、拡大に向けた挑戦を続けてまいります。

完全養殖サイクル イメージ図

【 マルハニチロの完全養殖クロマグロ】

マルハニチロの完全養殖の拠点は奄美大島です。温暖な気候、清い海水の通り道、クロマグロが十分な運動ができる国内最大級の大型生けすが設置できるなど、完全養殖に挑戦する条件がすべてそろった最適な場所です。

採取した卵はすぐにふ化場まで運びます。ふ化後、約1カ月かけて陸上の水槽で飼育し、約6センチ程度の種苗になるまで育てた後、沖合の養殖場(生けす)へ移します。成長した稚魚は奄美大島だけでなく和歌山(串本)、三重(熊野)、大分(佐伯)、長崎(奈留)等全国のグループ養殖場へと運び、3年から4年をかけて50~60キロになるまで大切に育てます。そして、「BLUE CREST」として出荷のときを迎えます。

マルハニチロでは、クロマグロの餌として栄養バランスの良い配合飼料「ツナフード」の開発に取り組んでいます。配合飼料はマグロの品質向上はもとより、水質や海底への環境負荷の軽減や餌の流通や保管に必要な輸送エネルギーの削減も可能です。今後さらに「ツナフード」に改良を加え、稚魚から成魚まで配合飼料で育てることをめざしています。最終的には「ツナフードで育てた完全養殖クロマグロ」として、海洋資源・環境に配慮したクロマグロを生産し、皆さまにお届けすることが私たちの夢です。

配合飼料「ツナフード」

配合飼料「ツナフード」

ご参考:マルハニチロ公式ウェブサイト「社会環境」

「完全養殖の可能性。~海の生態系を守りながら、新鮮でおいしいマグロを食卓へ~」

以 上

報道各位からのお問い合わせ先
マルハニチロ株式会社 広報IR部
Tel 03-6833-0826 Fax 03-6833-0506

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