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2016年03月10日

DHA関与成分の機能性表示食品、
"認知機能"受理で、新たに4商品

マルハニチロ株式会社(本社所在地:東京都江東区、代表取締役社長:伊藤滋)が消費者庁に機能性表示食品として届出ておりました、缶詰『さば水煮M(エム)』、健康食品『海からDHA(ディーエイチエー)』、瓶詰『さけフレークM(エム)』、缶詰『油そのままツナフレークM(エム) まぐろ油漬オリーブオイル仕立て』の4品につきまして、このたび届出が受理され、届出番号が発番されました。

これら4商品は、DHA(ドコサヘキサエン酸)を関与成分としており、「DHAには認知機能の一部である、数・ことば・図形・状況などの情報の記憶をサポートする機能があることが報告されています」という届出表示のもと、「記憶をサポート」または「記憶をサポートする」をパッケージにうたう予定にしております。
これにより、先般届出が受理され4月4日から全国発売を予定している「DHAのチカラ フィッシュソーセージ」に続き、当社におけるDHA認知機能が受理された商品はトータル5品となりました。

マルハニチロは現在、「生涯健康計画」を提唱しております。業界に先駆けて取り組んできたDHA研究をさらに推進し、魚由来の健康栄養素を基軸にした毎日おいしく食べていただける商品の研究・開発・提供を通じて、みなさまの生涯の健康をサポートいたします。


2016_03_11_DHA

【 届出内容 】

商品名届出番号届出日1日当たりの 摂取目安量1日当たりの摂取目安量当たりの機能性関与成分の含有量届出表示
さば水煮M(エム) A218 2016年 2月12日 190g(1缶) 機能性関与成分 DHA 880mg 「本品にはDHAが含まれます。DHAには認知機能の一部である、数・ことば・図形・状況などの情報の記憶をサポートする機能があることが報告されています。」
海からDHA(ディーエイチエー) A229 2016年 2月25日 7粒
さけフレークM(エム) A230 2016年 2月25日 20g (内容量の1/3)
油そのままツナフレークM(エム)まぐろ油漬オリーブ オイル仕立て A231 2016年 2月25日 70g(1 缶)


      ■届出の詳細内容は、下記、消費者庁ホームページをご参照ください。

さば水煮M(エム) http://www.caa.go.jp/foods/todoke_201-225.html

海からDHA(ディーエイチエー) http://www.caa.go.jp/foods/todoke_226-250.html

さけフレークM(エム) http://www.caa.go.jp/foods/todoke_226-250.html

油そのままツナフレークM(エム) まぐろ油漬オリーブオイル仕立て
http://www.caa.go.jp/foods/todoke_226-250.html



(※1)機能性表示食品とは:
事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品です。販売前に安全性および機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官に届け出られたものです。ただし、特定保健用食品とは異なり、消費者庁長官の個別の許可を受けたものではありません。(消費者庁ホームページより)

【 ご参考(別紙) DHA の認知機能(記憶を含む)に関するメカニズム 】

DHAの認知機能(記憶を含む)に関するメカニズムにつきましては、消費者庁ホームページに掲載されております届出詳細内容のうち、有識者向け公開情報(※1)に含まれている「作用機序(※2)に関する説明資料」(別紙:「さば水煮M(エム)」)をご参照ください。

(※1)有識者向け公開情報(基本情報)は、下記、消費者庁ホームページをご参照ください。

さば水煮M(エム) http://www.caa.go.jp/foods/pdf/A218-kihon.pdf

海からDHA(ディーエイチエー)http://www.caa.go.jp/foods/pdf/A229-kihon.pdf

さけフレークM(エム)http://www.caa.go.jp/foods/pdf/A230-kihon.pdf

油そのままツナフレークM(エム) まぐろ油漬オリーブオイル仕立て
http://www.caa.go.jp/foods/pdf/A231-kihon.pdf

 

(※2)作用機序とは:機能性関与成分(今回の場合、DHA)が、機能性を発揮する仕組み、メカニズムを意味します。

以 上

報道各位からのお問い合わせ先
マルハニチロ株式会社 広報IR部
Tel 03-6833-0826 Fax 03-6833-0506

お客様からのお問い合わせ先
マルハニチロお客様相談室
フリーダイヤル 0120-040826

 

別紙様式(Ⅶ)-3

作用機序に関する説明資料

1.製品概要
商品名 さば水煮M(エム)
機能性関与成分名 DHA
表示しようとする機能性 本品にはDHA が含まれます。DHA には認知機能の一部で ある、数・ことば・図形・状況などの情報の記憶をサポートする機能があることが報告されています。
2.作用機序

DHA の認知機能(記憶を含む)に関する作用機序は、以下の報告に基づくと考えられる。

  • DHA は、経口摂取の後に小腸で吸収され、血液脳関門を通過して脳に到達し、神経細胞に取り込まれる1-3)
  • DHA は、記憶の形成に重要な役割を果たしている脳の海馬において、神経細胞の新生を促進する4)
  • DHA は、シナプス(神経細胞間の情報伝達が行われている部位)の膜の流動性を高め、神経伝達物質(シナプスにおいて情報伝達を行う物質)であるNMDA(N-メチル-D-アスパラギン酸)の受容体を活性化し、長期増強(シナプスにおける情報伝達が効率の良い状態のまま長期的に維持される現象)を誘導する5,6)
  • DHA は、神経細胞へのアミロイドβタンパク質の凝集を抑制する7-9)
  • DHA は、脳血流量を増加させ、脳への酸素供給(オキシヘモグロビン量の増加)を促進し、脳機能を活性化させる10)

記憶は、神経細胞がシナプスで結合してネットワークが構築されることにより形成される。その維持には、海馬のシナプスにおいて神経伝達物質の量が増加し、その受容体が活性化され、長期増強が誘導されることが重要とされている。DHA は、シナプスの膜に高濃度で存在して膜の流動性を高め、NMDA の受容体を活性化させることで記憶の維持に寄与するとされている。
一方、加齢に伴う認知機能(記憶を含む)の低下の要因の一つに、神経細胞へのアミロイドβタンパク質の凝集による神経細胞の損傷が知られている。DHA は、その凝集を抑制することで認知機能の維持に貢献するとされている。
以上の作用機序により、DHAは認知機能の一部である記憶をサポートすると考えられる。

別紙様式(Ⅶ)- 3

(参考文献)

  1. Freund LY, Vedin I, Cederholm T, Basun H, Faxén IG, Eriksdotter M, Hjorth E,Schultzberg M, Vessby B, Wahlund LO, Salem N Jr, Palmblad J, Transfer of omega-3 fatty acids across the blood-brain barrier after dietary supplementation with a docosahexaenoic acid-rich omega-3 fatty acid preparation in patients with Alzheimer's disease: the OmegAD study, Journal of Internal Medicine, 275(4):428-436 (2014)
  2. Bazan NG, Molina MF, Gordon WC, Docosahexaenoic acid signalolipidomics in nutrition: significance in aging, neuroinflammation, macular degeneration,Alzheimer's, and other neurodegenerative diseases, Annual Review of Nutrition, 31:321-351 (2011)
  3. 橋本道男、ω3 系脂肪酸と認知機能、日本臨牀、72(4): 648-656 (2014)
  4. Kawakita E, Hashimoto M, Shido O, Docosahexaenoic acid promotes neurogenesis in vitro and in vivo, Neuroscience, 139: 991-997 (2006)
  5. Hashimoto M, Hossain S, Shimada T, Shido O, Docosahexaenoic acid-induced protective effect against improved learning in amyloid beta-infused rats is associated with increased synaptosomal membrane fluidity, Clinical and Experimental Pharmacology and Physiology, 33(10): 934-939 (2006)
  6. Nishikawa M, Kimura S, Akaike N, Facilitatory effect of docosahexaenoic acid on N-methyl-D-aspartate response in pyramidal neurons of rat cerebral cortex, Journal of Physiology, 475(1):83-93 (1994)
  7. Lim GP, Calon F, Morihara T, Yang F, Teter B, Ubeda O, Salem Jr N, Frautschy SA, Cole GM, A diet enriched with the omega-3 fatty acid docosahexaenoic acid reduces amyloid burden in an aged Alzheimer mouse model, The Journal of Neuroscience, 25(12): 3032-3040 (2005)
  8. Hashimoto M, Shahdat HM, Yamashita S, Katakura M, Tanabe Y, Fujiwara H, Gamoh S, Miyazawa T, Arai H, Shimada T, Shido O, Docosahexaenoic acid disrupts in vitro amyloid β1-40 fibrillation and concomitantly inhibits amyloid levels in cerebral cortex of Alzheimer’s disease model rats, Journal of Neurochemistry, 107:1634-1646 (2008)
  9. Grimm MOW, Kuchenbecker J, Grösgen S, Burg VK, Hundsdörfer B, Rothhaar TL, Friess P, de Wilde MC, Broersen LM, Penke B, Péter M, Vígh L, Grimm HS, Hartmann T, Docosahexaenoic acid reduces amyloid β production via multiple pleiotropic mechanisms, The Journal of Biological Chemistry, 286(16): 14028-14039 (2011)
  10. Jackson PA, Reay JL, Scholey AB, Kennedy DO, Docosahexaenoic acid-rich fish oil modulates the cerebral haemodynamic response to cognitive tasks in healthy young adults, Biological Psychology, 89: 183-190 (2012)

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