マルハニチロ
育む | 魚の研究

養殖魚の生産性向上を追求する

完全養殖

人工ふ化から育った親魚が産んだ卵を再びふ化~稚魚~成魚まで育てることを完全養殖といいます。完全養殖の最も大きなメリットは、卵や稚魚等の捕獲が不要のため、天然資源を減らさずにすむ、環境に優しい養殖技術ということです。

クロマグロの完全養殖

クロマグロの完全養殖

2010年にマルハニチロは民間企業初の完全養殖に成功後、2015年からは商業ベースとなり、本格出荷体制を確立しています。

プロジェクトストーリー 「クロマグロ完全養殖プロジェクト」

・完全養殖と近交弱勢

完全養殖と近交弱勢

完全養殖は限定された家系内での継代となるため、産卵に関与する親魚の数が少なくなってしまいます。少ない親魚数で継代を続けると、近親交配により遺伝的な多様性が失われ、繁殖力や生存能力の低下などが起きることがあります。 マルハニチロでは完全養殖魚の遺伝的多様性を調査し、安定生産を目指しています。

・完全養殖クロマグロの改良を目指して

完全養殖というブランドを維持しつつ、より競争力のある養殖魚を生産していくために、マルハニチロは、完全養殖クロマグロ育種改良のための基盤・応用技術の開発に関して、国立研究開発法人水産研究・教育機構と共同研究を行っています。本合意の下、機構とマルハニチロは、互いの知見、設備等を活用しながら先進的な共同研究を実施することで、優良な性質を持つ育種系統の確立を加速させ、生産性の高いクロマグロ人工種苗の開発を推進してゆきます。