アスリートを育む食卓02

「川崎ブレイブサンダース」
鎌田裕也選手は
何を食べて育ったか?

2022.12.12

プロのアスリートは食事の摂り方もプロフェッショナル。
試合で最大限能力を発揮するためにも、ケガを予防して長く競技生活を続けるためにも、日々の食生活に気配りは欠かせません。
そんなプロ選手たちはジュニアアスリート時代、何を食べて育ったのでしょう?
第2回は、男子プロバスケットボールリーグの強豪「川崎ブレイブサンダース」でも屈指の体格を誇る鎌田裕也選手が登場。その大きな体を作った食生活について聞きました。

鎌田裕也さん

1990年福島県生まれ。大東文化大学在学中の2011年・12年にインカレでベスト8になり、
2011年には日本代表に選出され台湾でウィリアム・ジョーンズカップに出場。
2013年に東芝(現川崎)ブレイブサンダースへ入団し、2020年の仙台89ERSへの移籍を経て、
2021-22シーズンから川崎ブレイブサンダースに復帰。
ポジションはパワーフォワード。

子どもの頃よく食べたもの:白米

好きな鮨ダネ:中トロ、アジ、ボタンエビ

外国人選手にも引けを取らない体格は、
お米で作られた!?

197cm115kgの日本人離れした体躯に、がっちりとした広い肩幅。堂々たる存在感の鎌田選手は、2013年に大東文化大学から「東芝(現川崎)ブレイブサンダース」に入団。「仙台89ERS」への1年間の移籍を経て、2021年からブレイブサンダースに復帰し、外国人選手にも引けを取らない“ビッグマン”として頼りにされています。中学入学時、すでに170cm近くの身長があった鎌田選手は、ご両親の勧めでバスケットボールを始めたのだそう。

「子供の頃から食べる量は多かったですが、いちばんよく食べていたのがバスケを始めた中高生時代です。何はなくとも白米! おかずは味がついていればいい、くらいの感覚でした。とにかく白ごはんが大好きで、たくさん食べていました。特に練習後の夕食では何度もごはんをお代わりして、1食で3合平らげることもざらでしたね」

睡眠が体づくりに与える影響を、身をもって実感したのもこの時期だといいます。

「中学3年でバスケ部を引退し、受験勉強のため8~10時間眠る早寝早起き生活を卒業まで続けたら、その時期だけで7〜8センチ身長が伸びました。やはり睡眠は大事ですね」

よく食べてよく眠り、そしてよくバスケットボールに励んだ中学高校時代を経て大学に進学。東京での一人暮らしが始まり、毎日の食事作りも自分で行うようになりました。

「昼食は学食で食べていましたが、朝食と夕食は基本的に自炊をしていました。トレーニングに耐える体づくりをしないといけなかったので、栄養面への意識はこの時期に芽生えたと思います。筋肉量を増やすためにタンパク質を摂りつつ、余分な体脂肪を落とすために脂質を抑えて、エネルギー源として重要な炭水化物はごはんでしっかり摂る、という食生活を基本としていました」

当時よく作っていた料理が、いろいろな野菜をお皿に敷き詰めた上に豚薄切り肉を乗せて蒸し、ポン酢をかけていただくというもの。

「肉と野菜が一度に摂れて、蒸すことで余分な脂も抑えられる、お気に入りの料理でした。『クックパッド』などを見て作ることもありましたね」と、料理男子さながらの一面も。「食べることが大好き」という鎌田選手らしい、食への探究心がうかがえます。

食を通した体づくりも、
プロアスリートの仕事

インスタグラムにはおいしそうな外食の投稿も多い鎌田選手。とはいえ外食で好きなものを食べるのはシーズンオフが中心なのだそう。

「焼肉や鮨も大好き。好きな鮨ダネもひとつには決め切れないくらい。あえて3つ選ぶなら、中トロとアジと・・・ボタンエビかな。でもシーズン中は我慢しています。チーム専属の管理栄養士さんが監修してくださる食事がシーズン中の基本。オフ日にも、妻がバランスを考慮した食事を作ってくれています」

バランスのいい食事を摂るだけではなく、サプリメントやドリンクでみずから調整も行っています。

「その時々の自分の体のために必要な栄養素を意識して、トレーニングを増やしているときはプロテインを追加したり、減量時期には脂質をカットしたりしていますね」

食事やサプリメントを摂るタイミングも、気を使っているポイントなのだそう。

「リカバリーのために、プロテインはトレーニング後30分以内の摂取を心がけています。試合後にはどの選手もすぐプロテインなどの栄養ドリンクを飲んでいますね。運動前は消化にいいごはん系やうどん系が中心。腹持ちも良くないと練習中にお腹が空いてしまうので、やっぱりごはんがいいですね(笑) 。食事は運動する3時間前までに摂り、しっかり消化してエネルギーに変えられるよう心がけています」

日々食べるものを意識すること。それはプロアスリートの土台づくりとして、鎌田選手に欠かせない要素のようです。

「きちんとした食事を摂らないと、フィジカルが弱くなり、怪我につながってしまいます。しっかり栄養を摂ってしっかり動いて、丈夫な体を作ること。そこまで気を配って初めて、いいパフォーマンスが成立します。食事面もプロアスリートの大事な仕事の一環ですね」

DHAは体内で生成できない必須栄養素。
効率的に取り入れるには?

DHAは私たちの体に必須の脂肪酸(栄養素)でありながら、体内ではほとんど作られず、食事を通して摂取する必要があります。理想的な摂取量は1日に1~1.5g。焼いたサンマなら約1尾、刺身であればマグロのトロが2~3切れです。手軽に摂取するならお魚の缶詰がおすすめ。缶汁にもDHAがたくさん含まれるので、捨てずに汁ごと活用しましょう。

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▶︎(https://www.maruha-nichiro.co.jp/dha/dha40000.html

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