
サカナクロス流
3分でわかるアマモ
「海のゆりかご」
アマモって?
INDEX
INDEX.01 海藻ではなく「海草」
突然ですが、クイズです。
「海のゆりかご」と呼ばれるアマモは、
私たちにとって
身近な食べ物の仲間です。
さて、どの仲間でしょう?

正解は、
Bの米。
海底に生えている姿が、
稲に似ていますよね?
胞子で増える昆布などの海藻と違い、
初夏に小さな花が咲き、結実した種が
海底に落ちて冬に発芽する種子植物です。

アマモが群生するアマモ場は、
アミメハギやタツノオトシゴなど
海の小さな生き物たちの
棲みかや産卵場所となり、
「海のゆりかご」と呼ばれます。

INDEX.02
CO2を吸収・貯留する
ブルーカーボン生態系
アマモの役割は、
ゆりかごだけではありません。
海の中の窒素やリンなどの
栄養塩を吸って成長するため、
水質浄化作用があります。

また、光合成によってCO2を吸収し、
海中に酸素を供給します。
さらにアマモが吸収したCO2は
海底の堆積物に取り込まれ、
数千年にわたり貯留されます。

アマモ場などの沿岸・海洋生態系が
吸収・蓄積する炭素のことを
「ブルーカーボン」と呼びます。
地球温暖化対策の新たなCO2吸収源
として、急速に注目度が
高まっているのです。
陸上植物によって取り込まれるグリーンカーボンに比べ、
年間の炭素吸収量や炭素貯留の持続性に優れます。

しかし近年、沿岸域の開発や、
海水温の上昇などによって、
アマモ場は大きく減少しています。

出典:環境省生物多様性センター
「第4回自然環境保全基礎調査海域生物環境調査報告書」
現存藻場分布状況(都道府県別)
(https://www.biodic.go.jp/reports/4-12/r00a.html)
「藻場調査(2018~2020 年度)」藻場面積
(https://www.biodic.go.jp/moba/1_2.html)を基に作成
海の豊かさを取り戻すため、
今、日本各地でアマモ場の
再生活動が広がっています。
マルハニチログループも、
アマモ場再生活動に取り組んでいます。

※国土交通省の「東京湾UMIプロジェクト」に2014年から参画

