手間なく作れて栄養満点!
サバ缶で作る郷土の味01

山形県内陸部
「ひっぱりうどん」

2024.11.29

サバの缶詰が普及した昭和30年代、日本各地でサバ缶を使った家庭料理が生まれ、
郷土の味として今も愛されているのをご存じですか?
サバ缶さえ常備しておけば、身近な食材で作れるご当地料理。
現代にも通じる栄養満点な手間なしレシピを教わります。

minokamoさん

料理家、写真家。本名は長尾明子さん。岐阜県美濃加茂市出身。自身の原点でもある祖母が暮らした岐阜の古民家と東京を拠点に、全国に赴き地域食の調査やレシピ提案を行う。著書に『みそ味じゃない みそレシピ』(池田書店)『粉100水50でつくる、すいとん』(技術評論社)『料理旅から、ただいま』 (風土社)など

鍋ごとドン!のかんたんメニュー
サバ缶+納豆で栄養もたっぷり

全国を訪ねてその地に伝わる食文化を調査し、今の食卓になじむレシピを考案している料理家のminokamoさん。

「子どもの頃祖母が作ってくれた朴葉(ほおば)寿司や赤かぶ漬けが上京したら見当たらず、『あれは岐阜の郷土料理だったんだ!』と気付いて。もっと料理の話を聞いておきたかったなと思い、各地のお母さんやお父さんに郷土食についてお聞きしています」

サバ缶を使った郷土料理は、minokamoさんもフィールドワークの中で数多く出合ってきたそう。今回は、山形県の郷土料理「ひっぱりうどん」を教えてくれました。

「山形は納豆文化が豊かなんですよ。すりつぶした納豆に味噌などを入れる『納豆汁』もありますし、お餅と一緒に食べるのも定番。山形出身の友人によると『ひっぱりうどん』は、土日のお昼にお母さんが毎週のように作ってくれたそうです。タンパク質もたっぷりだし、ひと鍋あればすぐできるのもいいですよね」

釜揚げのうどんを箸でひっぱり上げて食べるから「ひっぱりうどん」。実は山形ゆかりの撮影メンバーの、残業で遅くなった日のお助けメニューでもあります。手早くおいしくお腹を満たせて罪悪感なし! まさに今に活きる郷土料理、ぜひお試しあれ。

RECIPE
ひっぱりうどん

材料(2人分)

  • 「月花さば水煮」1 缶
  • 生卵2 個
  • しょうゆ大さじ 1.5 (めんつゆ大さじ2でも可)
  • 長ねぎ (小口切り)適量
  • 納豆100g
  • うどん (乾麺)2 束

「ひっぱりうどん」の食べ方のPOINT

うどんは釜揚げで食卓へ

鍋からうどんをひっぱるように食べることからこの名前に。うどんを釜揚げにすることで適度な水気も加わり納豆や卵もよくなじむ

作り方

【1】鍋にお湯を沸かし、うどんを表示通りにゆでる。

【2】「月花さば水煮」を缶のままざっくり崩し、しょうゆを加え混ぜる。

【3】缶汁ごと2つの椀に取り分け、生卵を入れる。長ねぎは小口切りにしてしておく。

【4】【1】がゆで上がったら鍋ごと卓上にだし、うどんをひっぱり上げ、椀に入れる。

【5】納豆、ねぎをのせて混ぜながらいただく。好みでしょうゆを付け足す。

POINT

納豆は小粒だとなじみやすいですが、minokamoさんは中粒が好みだそう。お好きな納豆でどうぞ。

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