アスリートを育む食卓01

「川崎ブレイブサンダース」
増田啓介選手は
何を食べて育ったか?

2022.10.03

プロのアスリートは食事の摂り方もプロフェッショナル。
試合で最大限能力を発揮するためにも、ケガを予防して長く競技生活を続けるためにも、日々の食生活に気配りは欠かせません。
そんなプロ選手たちはジュニアアスリート時代、何を食べて育ったのでしょう?
初回は、男子プロバスケットボールリーグの強豪「川崎ブレイブサンダース」で、若手のホープとして期待される増田啓介選手の“食”歴を聞きました。

増田啓介さん

1998年静岡県生まれ。筑波大学在学中にU19日本代表として
ワールドカップに出場し、4年次にはインカレ優勝、アシスト王と優秀選手賞に輝く。
大学3年次から特別指定選手として川崎ブレイブサンダースで活動し、2020年正式契約。
ポジションはスモールフォワード。

子どもの頃よく食べたもの:黒はんぺん

好きな鮨ダネ:マグロの赤身、光り物

水産都市・焼津で生まれ、
魚食に親しんだ少年時代

プロデビューした2020-21シーズンには、最も成長し来季の活躍が期待される選手に贈られるNEXT STAR賞を受賞。続くシーズンでもますます存在感を高めている増田選手が生まれ育ったのは、静岡県焼津市。日本有数の水産都市の出身ということもあり、幼い頃から魚食に親しんできたといいます。

「地元の焼津は魚が新鮮でおいしく、マグロの角煮やツナの缶詰など魚の加工品のバリエーションも豊か。マラソン大会では副賞としてマグロやカツオがキロ単位で贈呈されるほど、魚食文化が根付いている土地柄です。僕も子どもの頃から港に出かけて釣りをするのが好きだったし、甲殻類は苦手だけれど、サンマの塩焼きや静岡名物の黒はんぺんは子ども時代からずっと変わらない大好物です」

小学生のとき、仲の良かった友達に誘われてバスケットボールを始めた増田選手。よく食べてすくすくと育ち、中学時代にはすでに180cmを超える身長だったそう。

「母が栄養士だったので、子どもの頃からバランスの良い食事を食べさせてもらっていたと思います。基本は1日3食。中学時代は夜間授業がある学校だったので、昼・夜の食事を学校で食べて、バスケだけではなく勉強にも一生懸命励んでいました。食べるのが大好きで、家族や友人から『食べ過ぎだよ』と言われるほどモリモリ食べていましたね」

全国屈指の強豪・福岡大学附属大濠高校時代にはインターハイで優勝。その頃から日本代表選手として活躍し、バスケのエリート校としても知られる筑波大学に進学。大学生になると同時に自炊生活もスタートしました。

「でも大学時代は、正直言ってひどい食生活でした。朝ごはんは食べなかったし、昼ごはんは近所で買ったお弁当、夜は友達と定食屋さんに行くか、自宅で一人なら冷凍餃子と白米だけとか・・・。安くておなかが満たされればなんでもいいと思っていたんです。つくばはみんな家が近いので、同級生で集まって、鍋などを作って一緒に食べたのは楽しい思い出ですが、食事の栄養面にまで気を使い始めたのはプロになってからかもしれません」

プロアスリートとして、
食への意識も自然と向上

筑波大学時代から特別指定選手として活動していた川崎ブレイブサンダースと2020年に正式契約した増田選手。プロになってからは、シーズン中はオフ日を除き3食ともクラブハウス「BRAVE THUNDERS HALL」の食堂で食事を摂るのが日常です。チーム専属の管理栄養士が、選手の体格にふさわしいカロリーやタンパク質が摂れるメニューを組み立てるほか、選手の体づくりの相談にも個別に応じ、ごはんのグラム数や積極的に摂るべき食材などもきめ細かく指導してくれるそう。

「管理栄養士さんが栄養バランスを考慮した食事を3食提供してもらえるので、僕は食堂で食べているだけでいい食事ができてしまうんです(笑)」

今は194cm、93kgの増田選手ですが、油断するとすぐに体重が落ちる体質のため、日頃から注意していることも多いといいます。

「できるだけ量を多めに食べたり、3食の合間にも軽食やプロテインバーを摂ったりして、体重を落とさないように気をつけています。オフの日には気晴らしに食べたいものを食べることもありますが、偏りなくきちんと量を摂るように心がけています」

かつては食の栄養面に無頓着だった増田選手。プロアスリートとなり、毎日栄養バランスの優れた食事を摂ったり、食への意識も高いチームメイトと情報交換したりするうちに、今では食生活によるコンディションの変化をも実感するようになっています。

「たとえ2週間でもよくない食生活を送ればすぐ体重が落ちてしまうし、今食べているものは数年後の健康にも影響すると聞いたことがあるんです。何年か後に自分が後悔しないためにも、いい食事を摂るように心がけていたい。それはスポーツ選手であろうとなかろうと、生きるうえで大切なことですよね」

「魚は良質なタンパク質」と
言われる理由

食事で摂ったタンパク質のうち、魚は体に吸収される割合が高いことが「良質」と言われる所以。タンパク質は一食でまとめて摂取するよりも、朝・昼・晩と均等に摂る方が、筋タンパク質の合成をより高めることができると報告されています。この機会に明日の朝食に魚を取り入れてみませんか?

もっと詳しく知りたい人はコチラ
▶︎(https://umito.maruha-nichiro.co.jp/article61/

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