MEMBER10

おいしさや
可能性と向き合う
食の研究者。
K.Y.
研究中央研究所
リサーチ一課
2012年入社
※所属は取材当時のものです研究所サイト

研究の幅広さ、
温かい社風、食を大切に
思う姿勢に惹かれて。

高校卒業後は東北・宮城県にある大学の食産業学部に進み、食品の機能性について学びました。研究自体が好きだったこともあり、大学院に進学。就職活動では「食品系」で「研究機関を持っている」企業を中心に見ていました。じつは、マルハニチロのことは大学在学中から魚の機能性成分に関する共同研究を行っていたこともあり、ある程度知っていました。当時から、マルハニチロの温かい雰囲気は印象的でしたね。研究所を訪ねたとき、昼食はみんなで食堂でわいわいと食べました。ちょっとしたことかもしれませんが、食事の時間を大切にしているように感じ、「食品会社に就職するなら、ここだ」と入社を決めました。現在、私の所属する中央研究所は、6つの課に分かれています。食品のおいしさを引き出す研究をするリサーチ一課、水産の養殖技術や魚の鮮度に関する研究をするリサーチ二課、食品の機能性や品質保持に関する研究をするリサーチ三課、研究で得た技術を実際の商品に落とし込む技術開発課、経理や施設の管理などを担当する管理課、研究の種を探したり、成果を発信したりする企画課です。課として役割は分かれていますが、各課連携しながら、時には課の枠を超えて幅広い領域の研究に携わっていきます。例えば、私の場合、最初は食品機能性の研究からスタートし、徐々においしさの評価や介護食の開発、冷凍野菜の食感改良なども行うようになっていきました。ちなみに、入社6年目には、リサーチ一課に異動となり、食品の香りに関する研究をすることになりました。

水産物初の
「機能性表示食品」の
届出に挑んだ、
入社5年目。

特に印象的だったのは、入社5年目のときに「機能性表示食品」の届出に携わったこと。日本では、2015年から「特定保健用食品」や「栄養機能食品」に加え、「機能性表示食品」の制度がはじまり、対象も加工食品から肉・野菜・魚などの生鮮食品にまで広がりました。そこでマルハニチロでは、水産物として初の機能性表示食品の受理を目指し「よかとと 薩摩カンパチどん」の届出にむけて動くことになったのです。しかし、生鮮食品は個体差が出やすく、更に魚ともなると季節の影響を受けやすい。受理への道のりは決して平坦ではなかったですね。まずは、カンパチの成分にどのくらいの個体差があるのかを調べる必要がありました。毎月、カンパチの成分を分析し続けた結果、「中性脂肪を低下させる」とされるDHAとEPAが「よかとと 薩摩カンパチどん」には安定して含まれていることがわかりました。また、実際の商品に成分が含まれているかどうかを確認するためには、魚を傷つけずに測定する必要がありました。しかし、当時はカンパチの成分を非破壊的に測定する機械はありませんでした。そこで、機械メーカーの方々と協力し、成分分析の機械を改良するところから着手。その後、自分たちで養殖場に足を運び、相当数のカンパチに一匹ずつ機械をかざしてデータを取得しました。これで届出の準備が整ったと思いました。ところが、いざ届出となると、前例がなかったこともあり、消費者庁になかなか受理されませんでした。私たちも様々なデータを提示し、研究開始から約2年後、ようやく届出が受理されたのです。大きな達成感がありましたね。そして、この受理によって水産物の「機能性表示食品」が広まり、他社から水産物の届出が続くきっかけになりました。とはいえ、「水産物で初」と語れるのはマルハニチロだけ。自分たちの泥臭い努力の先に得られた結果に大きな誇りを持っています。

多種多様な可能性を
秘める、マルハニチロの
研究所だからこそ。

水産物初の機能性食品として受理された「よかとと 薩摩カンパチどん」は、後から成分を添加したわけではありません。もともと、このカンパチに「中性脂肪を低下させる」力があったのです。そうした魚の持つ機能性や可能性をもっと多くの人に知ってほしい。魚は身体にいいということをもっと証明し、魚の魅力を発信していきたいのです。また、マルハニチロの研究所で働く魅力をあげるとすれば、「多種多様」というキーワードが思い浮かびます。研究対象として扱う食材も、水産物から肉や野菜、加工食品、冷凍食品まで多種多様。所属する研究者たちもそれぞれが自分の得意分野を持った個性的な方々ばかりです。更に、研究では様々な場所や人を訪ね、研究分野も「食」を入口に、医学、農学、化学、水産学、微生物学など、あらゆる方面に広がっています。こうした多種多様な可能性を秘める研究所に所属し、私自身も個性を活かして研究を進めていきたいですね。