MEMBER06

加工、天然、養殖。
エビ一筋。
M.Y.
調達水産第三部
えび一課
2007年入社
※所属は取材当時のものです

加工エビでは、
大量の書類や
お客様と向き合った。

大学時代はバックパッカー。東南アジアをよく一人で旅していました。タイのバンコクで1年間の語学留学も経験し、就職活動でもタイに駐在できる会社を探していました。マルハニチロに興味を持ったのもバンコクに事務所があったからです。最初の配属は、えび二課。エビフライや回転寿司のエビなど、加工エビを扱う部署です。周囲からは「マルハニチロのエビは、取り扱い量が多くて責任も大きいから大変だと思うけど頑張ってね」と言われたのを覚えています。そのくらい会社の売り上げに占める割合も大きな水産物だったのです。ここでの仕事は、世界各国で担当者が買い付けてきた加工エビの輸入通関業務。毎日、大量の書類と向き合っていたら、あっという間に2年間が終わりましたね。その次に担当したのは、関西支社での加工エビの営業です。今度は、輸入した加工エビを実際に買ってくださる問屋さんやスーパー、お寿司屋さんといったお客様と向き合う毎日。正直、誇れるほどの成績は残せませんでしたが、人間関係を築くことの大切さを学びました。そして、入社5年目を迎える頃、加工エビを一度卒業して、次は天然エビの買い付けを行う部署への異動が決まったのです。

天然えびの
買い付けを経験し、
営業が面白くなる。

ある程度、取引先が決まっている加工エビに対し、天然エビは買い付け国を選びません。バングラデシュ、パプアニューギニア、中国、エクアドル、スリナム、インドネシア…。ほしいエビがいれば、世界中どこから買ってもいいわけです。とはいえ、天然エビは限られた資源。マルハニチロが様々な国や地域から天然エビを買うことができるのは、昔からの実績があり、何より過去の先輩たちが現地の人たちと良好な人間関係を築いてきたからです。こうした恵まれた環境のもと、私たちは営業からの要望やこちらからの提案をもとに買い付けを行っていきます。ただ、最初は自分が買ったエビをどう売るかというイメージがわかず、苦労しましたね。また、悪天候が続き、獲れない時も困りました。天然エビを求めるお客様は産地や品種へのこだわりも強く、どうすればもっと安定した提供ができるだろうと常に頭を悩ませていました。しかし、このタイミングで買い付けを経験できたことは大きかったですね。その後、九州支社で再び営業を担当するのですが、楽しさが全く違いました。買い付けから加工、営業まで一通りの流れを知ると、自分の頭の中でストーリーを思い描けるようになるのです。「あの焼肉屋の経営を考えたら、殻をむいているエビを提案した方がいいな。だったら、あそこのエビを仕入れて、あそこで殻をむいてもらって…」と組み立て、実際に結果を出すこともできました。本当に楽しい4年間でしたね。そして、いよいよ養殖エビを扱うえび一課に異動することになったのです。

世界情勢や為替相場
とも向き合う、
養殖エビの買い付け。

じつは、エビの中でも世界で一番食べられていて、流通量が多いのが、養殖エビです。その買い付けが私の仕事なのですが、天然エビの買い付けとは異なり、養殖エビは「金」や「石油」と同じく、世界の需要と供給で価格が決まる世界相場品。国際情勢によって価格が上下するため、日々、海外のニュースや為替相場と向き合っています。最初の半年は相場の動きに一喜一憂し、これまでとは異なる大きなプレッシャーを感じていました。しかし、裏を返せば、それだけ大きな仕事を任されているということ。世界とのつながりを感じながら仕事ができる点もやりがいに感じられます。また、これまでと変わらないのは、お客様からの「ありがとう」の一言が大きな励みになるということ。「どうしても今日ほしい」と言われたら、港の倉庫まで車を走らせ、自ら届けることもありました。会社からは怒られるかもしれませんが、その「ありがとう」の一言が儲けるよりもうれしいものなのです。今後の目標は、ロブスターや甘エビ、養殖ブラックタイガーの買い付けなども担当してみたいですね。一口にエビと言っても、種類も多く、加工方法を加えたら、まだ私なんて入口を勉強したくらい。世界での需要も年々高まっていますし、もっとエビを極め、世界を飛び回るエビのプロフェッショナルになりたいと思います。