アウトドア・クッキングの
達人に教わる缶詰レシピ03

さばとあさりのにゅうめん

2023.8.21

制約のある環境で快適に調理するコツが詰まった
アウトドアレシピは、災害時にも役立ちます。
山とキャンプを愛する料理家・蓮池陽子さんに、
もしもの時にも心強い缶詰レシピを教わります。

蓮池陽子(はすいけ・ようこ)さん

料理家。アウトドアを愛し、自然体験施設でのガイド経験や長野県栄村での毎年の山菜・きのこ採取など、豊富な知識を活かしてレシピ開発やケータリング、料理教室を実施。食の背景にある物語を真摯に伝える。著書に『キャンプの肉料理』(オークラ出版)、『アウトドアでホットサンド』『簡単シェラカップ料理』(共に山と渓谷社)など。

魚と貝の缶汁をかけ合わせて、
おいしさアップ

アウトドアでも日常でも缶詰をよく使う蓮池陽子さんが、いつもストックしているのはサバ缶とアサリ水煮缶だそう。

「特にサバ缶は、災害時にもタンパク源として頼りになります」

ここ10年ほど、山菜やきのこを採りに長野県栄村を毎年訪れている蓮池さん。

「現地では、山間の小さな商店でもほぼ必ずサバ缶が売られています。豪雪地帯で買い物も頻繁に行きづらいので、サバ缶を常備しているご家庭も多いです。サバ缶は貴重なタンパク源であることを実感しました」

日頃から親しんでいるだけに、缶詰の使いこなしアイデアも豊富。今回は、魚の旨みが溶け出たサバ缶汁とアサリ水煮缶をかけ合わせた「にゅうめん」を考案してくれました。
サバ缶の中でも「食塩不使用」タイプを使用し、煮汁にそうめんを直接投入。そうめんに含まれる塩分を生かして調味します。そうめんを別に茹でる必要がなく、調理時間、器具、調味料が少ないレシピは、アウトドアや災害時に限らず、忙しい日常の助けにもなってくれそうです。

RECIPEさばとあさりのにゅうめん

材料(2人分)

  • 「さば水煮 食塩不使用」
    1缶
  • 「あさり水煮」
    1缶
  • 400ml
  • そうめん
    1把
  • すだち
    1個
  • みょうが
    1個
  • オリーブオイル(ごま油でも可)、
    醤油、コショウ
    各適量

アウトドア・クッキングのPOINT

そうめんは
煮汁といっしょに茹でてOK

そうめんは別で茹でず、煮汁に直接加えて塩分を活かします。調味料は味を見て、仕上げに加えます。

作り方

【1】「さば水煮 食塩不使用」「あさり水煮」を缶汁ごと鍋に移す。

【2】水を加えて沸騰させる。

【3】そうめんを直接投入。

【4】表示時間通り茹でる。

【5】オリーブオイルを垂らし、味を見て醤油を適量加える。

【6】薄く切ったすだち、みょうがを散らし、仕上げにコショウを振る。

POINT

オリーブオイルや薬味のフレッシュな香りを加えるのがポイント。仕上げの醤油で味を調整します。

アサリは美味しいだけではなく、
海の環境保護にも役立つ

「漁る(あさる)」ようにたくさん採れることから、この名が付いたとも言われるアサリ。餌を食べる過程がフィルターを使ったろ過器と同じ働きをするので、水質浄化にも役立っています。ところが近年アサリの漁獲量は減少傾向にあります。それはいったいなぜなのでしょうか?

もっと詳しく知りたい人はコチラ
▶︎(https://umito.maruha-nichiro.co.jp/article35/

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