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詳細情報

タイセイヨウサバ

タイセイヨウサバ
Illustrated by 鈴木勝久
英名
Atlantic mackerel
学名
Scomber scombrus Linnaeus
別称
ノルウェーサバ(流通名)
分類
スズキ目 サバ科 サバ属
体長
50cm
分布域
大西洋の両岸に分布し、東岸では、ノルウェーおよびアイスランド以南、地中海を経て、北西アフリカ沿岸まで。西岸では、ラブラドール半島以南、ノースカロライナ州以北。
特徴
マサバより頭と口が大きく精悍な顔つきをしている。また、体には太い横縞があり、他のサバ類との区別は容易。大陸棚上の表層を群れて回遊し、ニシンやタラ類の幼魚、イカナゴなどの魚類を一尾ずつ捕えたり、カイアシ類などのプランクトン性の甲殻類を鰓で漉し取って餌とする。北ヨーロッパでは、冬は海底で餌を取らずに休息し、春から索餌を開始し、5月~6月に産卵を行う。産卵後は、北上しながら猛烈な勢いで餌を取って成長し、皮下を中心に大量の脂肪(体重の30%に達する)を蓄積する。8月~9月に南下を始めるが、この頃には皮下脂肪が筋肉中に分散し、身肉が霜降り状態になるため、最も品質の評価が高くなる。主に、旋網、流し網、定置網などで漁獲される。日本への輸入は1980年代に始まり、1990年代初めにノルウェー物を中心に輸入量が急増し、以後安定して推移していたが、2005年頃から現地価格の高騰により輸入量は減少傾向にある。これは、中国やロシアなど、日本以外の国の需要が増加したことが主因である。
料理法
身は脂がよく乗り美味。現地では、燻製、缶詰、一般の料理に広く利用される大衆魚。日本へ輸入されたものは、塩サバに加工されて焼き物に用いられるものが多い。しめさばや缶詰にするには脂が多すぎる、身の色が白い、身割れしやすい、サバらしい風味が少ないという評価もあるが、これは特に脂乗りのよいものが選択的に輸入されていることも一因であろう。