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詳細情報

ガザミ

ガザミ
Illustrated by 鈴木勝久
英名
Gazami crab、 Japanese blue crab
学名
Portunus trituberculatus (Miers)
別称
ワタリガニ(全国)、ガンツ(岡山)
分類
十脚目 短尾下目 ワタリガニ科 ガザミ属
体長
甲幅20cm
分布域
函館以南九州沿岸までの日本各地。韓国、中国、台湾。
特徴
最後の脚先がオールのようになっており、これを使って長距離を泳ぎ渡るため、一般に「ワタリガニ」と呼ばれる。内湾の砂泥底にすみ、小魚、貝類、ゴカイ、海藻など何でも食べる雑食性。春から夏は浅場で盛んに餌をとって成長し、メスはこの間に2回産卵する。秋、脱皮後に交尾を行い深場に移動し冬眠する。春、目覚めたメスは卵の受精・産卵を行い、孵化まで2~3週間抱卵する。孵化した幼生は1ヶ月ほどプランクトン生活を送った後、着底する。寿命は2~3年。昔から日本の沿岸では最も普通の食用種であったが、資源が減少し今では高級品になってしまった。輸入品も多い。
料理法
胸肉は繊細な肉質と上品な旨味を併せもち、カニのなかで一番と評する人も多い。オスは肉を賞味するため、身がもっとも充実する秋が旬。量は少ないが、ミソも旨い。メスは、殻の中いっぱいに橙黄色の未受精卵を持った冬場の「内子持ち」が珍重される。内子の濃厚な旨味は絶品。一方、胸に受精卵を抱えた「外子持ち」は身もやせて卵も不味。購入の際は、できれば活物を選びたいが、次善は既にボイルしてあるもの。死んだものは目利きに自身がなければ避けたほうがよい。調理法はいろいろあるが、シンプルな茹で、蒸し、味噌汁が旨い。