エゾバフンウニ
- 英名
- Short-spined sea urchin
- 学名
- Strongylocentrotus intermedius (Agassiz)
- 別称
- ガゼ・ガンゼ・アカ(北海道)
- 分類
- ホンウニ目 オオバフンウニ科 オオバフンウニ属
- 体長
- 10cm
- 分布域
- 福島県以北、山形県以北の日本。朝鮮半島、中国東北部、樺太、千島列島
- 特徴
- 殻は大福餅のような形をしており、殻高は殻径の半分よりやや大きい。殻は5mm位の短いトゲに覆われる。トゲは角度を変える能力が高いため、一見無秩序に生えているように見えるが、頂上から放射状に規則正しく並んで生えている。色は灰緑色で赤味がかったものもある。沿岸の水深50m以浅の岩礁域にすみ、餌はコンブなどの海藻類。雌雄異体で、繁殖は、精子と卵子が同時に水中に放出されて受精し、変態を続けながら約20日のプランクトン生活を経た後、底生生活に移行する。産卵期は海域によって大きく異なり、北海道北部の日本海側では9~10月、オホーツク海では8~9月、根室海峡から日高地方にかけての太平洋では6月~10月、噴火湾では4~6月と9~10月の2回。漁は、北海道の日本海側では、主に船上から「のぞき」を使って、手網ですくったり、ヤスで引っかけて採取するが、太平洋側では水中の透明度が悪いため、潜水具や桁網が用いられる。ロシアや中国から輸入もされている。
- 料理法
- オレンジ色の生殖巣を賞味する。生殖巣には、卵巣と精巣の両方が含まれるが、両者は見た目や味では区別ができない。本種は、濃厚な旨み、甘み、香りを併せ持ち、ウニのなかで最上のものとされる。活きたものの殻を割ってそのままスプーンで食べるのが最高だが、急速に鮮度が落ちるため、ミョウバンで処理されて板に並べられた板うにが流通の主流。寿司、刺身にそのまま使われるほか、さまざまなソースやパスタにも合う。その他、塩水漬け、塩うに、練りうに、蒸しうになどに加工される。