タマガンゾウビラメ
- 英名
- Fivespot flounder
- 学名
- Pseudorhombus pentophthalmus Günther
- 別称
- デビラ・デベラ(広島、山口、香川、愛媛、大分)、ガンゾウ(大阪)、ヒガレイ(徳島)、ベタガレイ(兵庫)、ウスバガレイ(福井)、フナベタ(新潟)
- 分類
- カレイ目 ヒラメ科 ガンゾウビラメ属
- 体長
- 18cm
- 分布域
- 北海道南部以南の日本。東シナ海
- 特徴
- 表側には、側線より上に3個、下に2個の大型の眼状紋(中心に黒点がある)を持つ。英名も、学名の’ pentophthalmus’ も、5個の眼の意味である。その他にも中小の斑点を多く持つが、眼状紋になるものは少ない。水深80m以浅の砂泥底に生息し、小型の甲殻類、魚類などを餌とする。産卵は、春から夏にかけて。寿命は3年程度。底曳網で周年漁獲されるが、水揚げは春から夏に多い。
- 料理法
- 鮮魚は空揚げ、一夜干しなどで食す。ただし、小型で身が薄いので、鮮魚での流通は少なく、大部分は丸のまま口から縄を通して、カラカラになるまで数日をかけて干し上げる。真冬の寒風にさらしたものが特に上品とされる。この干物を食べる際は、木槌で叩いてからさっと炙ると、骨離れがよくなり食べやすい。淡泊な旨みと香ばしさは格別で、酒の肴によい。もともと、デビラ・デベラなどの名称は、本種の干物を指す言葉であり、本種以外の近縁種を含む場合もある。なお、新潟県では、例外的に本種を五枚に卸して刺身として珍重する。