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詳細情報

トクビレ(メス)

トクビレ(メス)
Illustrated by 鈴木勝久
英名
Sailfin poacher
学名
Podothecus sachi (Jordan & Snyder)
別称
ハッカク・ガガラミ・ワカマツ(北海道)、トビヨ(オス、北海道)、サチ(青森)、セワカマツ・マツオ(新潟)
分類
カサゴ目 トクビレ科 トクビレ属
体長
オス50cm、メス35cm
分布域
富山湾および仙台湾以北の日本。ロシア沿海州
特徴
体は鎧のような八列の骨板に被われて角張り、稜線には骨板に一本ずつ生えた鋭いトゲが並ぶ。吻部は尖り、先端の下面には多数のヒゲが生え、その後方に口が開いている。トクビレの名は、オスの鰭が特に大きいことを意味する富山県の方言から。また、商品名としてポピュラーなハッカクは北海道の方言で、体の断面が八角形であることから。主に水深200m以浅の砂泥底にすみ、ゴカイ、ユムシ、甲殻類、貝類などを餌とする。産卵期は10~11月で、交尾を行なった後、粘着性の沈性卵を産み落とす。100日位で孵化した稚魚は約3カ月の浮遊生活を送った後、底生生活に移行する。本種をターゲットにした漁業は存在せず、底曳網や底刺し網に混獲したものが流通するが、その量は限られ、近年は外食店での人気もあり、今や高級魚に昇格した感がある。
料理法
身肉は脂がよく乗って、旨みも強く、刺身、焼き物、鍋物として美味。背中を開いて味噌などを乗せて焼く田楽焼(軍艦焼)は本種独特の名物料理で、身に肝をからめて食すのが通。旬は冬。