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詳細情報

ヨーロピアンロブスター

ヨーロピアンロブスター
Illustrated by 鈴木勝久
英名
European lobster、Common lobster
学名
Homarus gammarus (Linnaeus)
別称
ヨーロピアンオマール
分類
十脚目 ザリガニ下目 アカザエビ科 ロブスター属
体長
35cm(最大75cm)
分布域
ノルウェー以南のヨーロッパのほぼ全域および北西アフリカ(モロッコ、アルジェリア)に分布するが、地中海東部には分布しない水域がある。
特徴
姿はアメリカンオマールに似るが、本種の背中は一般に濃い青色で、側面はクリーム色とのまだら模様。また、本種は額角の先に枝分れをもたない。水深100m以浅の岩礁域にすみ、岩陰あるいは海底に掘った穴に定住し、夜間、貝類、カニ、ウニ、ゴカイ、死魚などの餌を求めて徘徊する。メスは夏期に産卵し、腹に抱かれた受精卵は孵化に一年を要する。幼生は約2~5週間のプランクトン生活の後、着底する。成長は遅く、成熟までに5~7年を要し、70年位生きる。主に夏期、籠で獲られる。1980年代は、全ヨーロッパでも年間2,000トン程度の漁獲量しかなかったが、近年は資源が回復傾向にあり、2010年には約5,000トンに増えている。イギリス周辺での水揚げが特に多い。 高級レストラン向けに、活での輸入がごく少量ある。
料理法
殻は加熱すると鮮紅色に変わる。身肉はアメリカンオマールに似るが、より上品な甘味があると言われ、価格も高い。料理法は多々あるが、殻から取ったエキスに香味野菜やミソなどを加えて作るソースアメリケーヌ(アメリカンソース)が代表。もともと本種を用いて創出されたフランス料理のレシピだが、なぜ「アメリカン」なのかには諸説ある。ブルターニュ産の青みが強い個体は「プリンス」と呼ばれ特に珍重される。