ヨーロッパホタテガイ
- 英名
- Great Atlantic scallop、King scallop
- 学名
- Pecten maximus (Linnaeus)
- 別称
- ヨーロッパホタテ
- 分類
- カキ目 イタヤガイ科 イタヤガイ属
- 体長
- 殻長15cm
- 分布域
- 北大西洋東岸(ノルウェー~イベリア半島~モロッコ)。地中海。アゾレス、マデイラ、カナリー各諸島
- 特徴
- 主に水深100m以浅の砂礫底にすみ、常に右殻を下にして、海底を動き回りながら生活する。外敵などに驚くと、殻を開閉して水を吹き出し泳ぐ。大型になる種で、一見、日本のホタテガイに似るが、分類上はイタヤガイにより近縁。ホタテガイより殻の表面のウネが太く、本数は少ない。右殻は外側に大きく膨らむ一方、左殻は内側にわずかに窪む。左殻の外側は赤褐色、内側は白色。右殻の外側は主に白色だが、南部に分布するものには、黄、橙、紫などもある。また、右殻の内側の縁は、焦げたように褐色に染まる。雌雄同体で、卵巣と精巣を同時に持つ。ヨーロッパでは重要な産業種であるが、漁獲量は日本のホタテガイの十分の一程度しかなく、養殖生産も少ないため、高級品となっている。また、ヨーロッパでは古くから、ホタテガイ(イタヤガイ)の仲間は、女性の多産の象徴として信仰の対象となっており、ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」のように、多くの芸術作品のモチーフとなっている。
- 料理法
- 味はホタテガイに似るが、貝柱はホタテガイより厚み(高さ)がある。フライ、バターソテー、グリルなど、さまざま料理に用いられる。