おさかなギャラリー:マルハニチロ食品

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ムラサキイガイ

ムラサキイガイ
Illustrated by 鈴木勝久
英名
Mediterranean mussel、 Bay mussel、Blue mussel
学名
Mytilus galloprovincialis Lamarck
別称
チレニアイガイ(別の和名)、ムールガイ・カラスガイ(イガイ類の総称)
分類
イガイ目 イガイ科 イガイ属
体長
殻長6cm、最大10cm
分布域
北海道から九州。その他、世界中の暖海域。
特徴
殻は紫黒色で、内側に強い真珠光沢をもつ。沿岸の岩礁域に群れて生息し、非常に強い足糸で岩に固着しているが、自分で足糸を切って少しずつ移動することもできる。地中海原産だが、船底などに付着して日本を含む世界各地に分布を広げた。ヨーロッパにはもう一種、大西洋沿岸を原産とする「ヨーロッパイガイ」という外見上よく似た種類がいて、こちらも世界中に分布を広げており、かつては日本に移入したのはヨーロッパイガイと考えられていたが、近年、遺伝子レベルの分析で本種であることが判明した。ヨーロッパでは、両種共に、ロープや木の杭に種苗を植え付ける手法で盛んに養殖されており、商品としてほとんど区別されずに扱われている。本種は日本でも養殖されているが、その量は少ない。なお、日本には、本種の他にイガイ類の原産種が3種あり、地元で食用とされることがある。
料理法
身質はやや硬いが濃厚な旨みを持つ。ヨーロッパでは紀元前の昔から非常に好まれてきた食材である。料理法は数多いが、ニンニクを利かせたワイン蒸しが最もポピュラー。ブイヤベースやパエリヤにも欠かせない。また、ヨーロッパでは生や燻製でも食する。一方、日本では、洋食のメニュー以外にはあまり使われない。調理の際は、足糸をペンチなどで引き抜いておくこと。旬は冬。