タイセイヨウニシン
- 英名
- Atlantic herring
- 学名
- Clupea harengus Linnaeus
- 分類
- ニシン目 ニシン科 ニシン属
- 体長
- 30cm (最大45cm)
- 分布域
- 北大西洋の両岸に分布し、東岸では、ビスケー湾以北、バレンツ海以南のヨーロッパ沿岸。西岸では、サウスカロライナ州以北、ラブラドール半島以南の北米沿岸。また、グリーンランド南部にも分布。
- 特徴
- 太平洋のニシンにきわめて近い種類で外見もよく似るが、本種は腹鰭より前方の稜鱗(腹部下縁の鱗)に隆起線を持つこと、また、腹鰭より後方の稜鱗数が多いことで区別できる。また、本種の方が、脊椎骨の数も多い。生態も太平洋のニシンに似ており、生息地や産卵期の異なる多くの「系群」をもつ。一般に、水深250m以浅の上層から中層域にすみ、オキアミやカイアシ類などのプランクトン性の甲殻類やイカナゴの幼魚などの小魚を餌として成長する。寿命は20年以上に達する。流し網、旋網で漁獲される重要魚。ノルウェー、オランダなどから日本に輸入されている。
- 料理法
- 北ヨーロッパの食文化を代表する魚で、マリネ、燻製、缶詰、塩干品など、さまざまな形で食される。日本に輸入されたものは、焼き物、身欠きニシン、数の子などで利用される。太平洋のニシンと肉質に大きな差はないが、卵巣(数の子)の歯応えは太平洋産より劣る。