タイセイヨウダラ
- 英名
- Atlantic cod
- 学名
- Gadus morhua Linnaeus
- 分類
- タラ目 タラ科 マダラ属
- 体長
- 70cm 最大150cm
- 分布域
- ビスケー湾から北極海に至るヨーロッパ、グリーンランド、北米東岸
- 特徴
- 側線部が白い点を除けば、外見は日本のマダラによく似る。生態もマダラに近い。
ヨーロッパでは古くから重要な食用魚であり、鮮魚としての利用以外に、干しだらに加工され、保存食として重用されてきた。また、この干しだらは、スペイン、ポルトガル、イタリアにも伝わり、それぞれ「バカラオ」「バカリャウ」「バカラダ」と呼ばれて日常料理として根付き、その調理法はきわめて多様かつ洗練されたものに進化し、さらには、植民地である中南米やアフリカにまで伝わって行った。実は、日本の「干しだら」も、そのルーツはヨーロッパにあるという。
ヨーロッパにおける本種の漁獲量は、1970年代までは年間2百万トン前後で推移していたが、その後の乱獲によって半減してしまった。しかし、現在でも、ヨーロッパで最も重要な食用魚の一つであることに変わりはない。一方、北米では1960年代に、2百万トン近い年間漁獲量を記録したが、やはり乱獲によって資源が枯渇し、その漁獲量は十分の一以下に激減した。
- 料理法
- 鮮魚、塩干品ともに料理法はきわめて多種多様。また、卵の燻製、肝油など、身肉以外の利用部分・利用法も多い。