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メダカ(オス)

メダカ(オス)
Illustrated by 鈴木勝久
英名
Medaka、Japanese rice fish
学名
Oryzias latipes (Temminck & Schlegel)
別称
アビラコ・アブラコ(高知)、ウキス(長野)、ウルメ(青森)、カンコロ(岡山)、コマンジャコ(大阪)、コメンジャコ(全国)、ザッコ(岩手)、ジョンバラコ(山形)、ゾーナメ(熊本)、タカマメ(鹿児島)、チンチンコメ(静岡)、ドンバイ(和歌山)、ミザッコ(福岡)、ミミンジャコ(大阪、北陸)、メザカ(東京)、メザッコ(岩手)、メダコ(山形)、メッパチ(岐阜)、メメンジャコ(富山)、メンザ(静岡)、メンザッコ(関東)、メンパ・メンパチ(愛知)
分類
ダツ目 メダカ科 メダカ属
体長
3cm
分布域
本州以南、琉球列島以北の日本各地。
特徴
オスは臀鰭が大きく、背鰭には裂け目が入っている。平地の水田や小川、湖沼の水面を群れて泳ぎながら、プランクトンや落下昆虫を餌とする。春から夏にかけての早朝、オスはメスに対して求愛行動をとった後、その体を背鰭と臀鰭で包み込みながら産卵を促し、受精させる。春先に産まれた仔魚は夏の終わりには成熟して、繁殖に加わるが、多くは翌春に産卵を始める。自然界での寿命は一年半程度だが、飼育下では5年も生きた例がある。小型で飼育繁殖が簡単であるため、遺伝、生理、行動などの実験動物として優れる。また、ヒメダカ、シロメダカなど飼育品種の数も多い。そのかわいい姿からいろいろな呼び名で親しまれ、かつて方言の数は全国で5千を越えたというが、近年は環境の悪化や外来種による食害・圧迫により生息数が激減しており、絶滅の危険性が高い地域個体群も多い。なお、日本のメダカは地域ごとに独自の進化をとげており、大きく北日本と南日本の2つの集団に分けられる。北日本の集団は青森県から京都府にかけての主に日本海側に分布し、体に斑点があり、各鱗が黒く縁取られるのが特徴。南日本の集団はその他の地域に分布し、さらに9つの地方群に分けられる。遺伝子レベルでの研究の結果、2011年12月、北日本の集団は独立種、Oryzias sakaizumiiとして新種記載されるに至った。
料理法
苦みがあってあまり食用としないが、佃煮や卵とじにして食べる地方もある。