コイ
- 英名
- Carp、Common carp
- 学名
- Cyprinus carpio Linnaeus
- 別称
- マゴイ・ノゴイ(野生種)、ヤマトゴイ・カガミゴイ・ニシキゴイ(飼育品種)
- 分類
- コイ目 コイ科 コイ属
- 体長
- 60cm~1m
- 分布域
- 日本全土、ユーラシア大陸
- 特徴
- ヒゲは長短一対ずつ。河川の中・下流域や湖沼に広く分布し、水草、藻類から、タニシ、シジミなどの貝類、水生昆虫、イトミミズに至るまで幅広く餌とする。産卵期は4月から7月で、水草の茂みで一尾のメスを複数のオスが追いかけながら産卵、放精が行われる。水田やため池で養殖でき、味もよいため、日本では古くから食用魚として重要な位置を占めてきた。また、堂々とした姿で元気がよく、寿命も長いため、鯉のぼりなど、民間信仰の対象としても親しまれてきた。実は日本で一般に見られる本種は、野生種・飼育種ともに大陸から移入されたものの子孫で、元をたどれば中央アジアの原産とされる。一方、琵琶湖や四万十川の深場には、体高が小さく、スマートな体型をした個体群の存在が以前から知られていたが、遺伝子を分析した結果、これが日本の在来種であることが判明した。この在来種は警戒心が強く、飼育しづらいという。
- 料理法
- あらい、鯉こくが代表料理。コイ料理は生きたものを使うのが原則。頭を包丁でたたいて仮死状態にしてからさばく。この際、苦玉と呼ばれる胆のうをつぶさないように注意すること。コイは活きたまま運びやすいため、中国、中央アジア、東ヨーロッパでは日本以上に重要な食用魚で、さまざま料理法が発達している。