ホッコクアカエビ
- 英名
- Alaskan pink shrimp、Deep-sea prawn、Northern shrimp
- 学名
- Pandalus eous Makarov
- 別称
- アマエビ・アカエビ(全国)、ナンバンエビ・ナンバエビ(北海道、青森、秋田、新潟、石川)、トンガラシ(石川)、ベニエビ(山形)、モチエビ(富山)
- 分類
- 十脚目 コエビ下目 タラバエビ科 タラバエビ属
- 体長
- 13cm
- 分布域
- 日本では、山陰以北の日本海沿岸、宮城県以北の太平洋沿岸およびオホーツク海沿岸。その他、ロシアからアラスカ、カナダ西岸に至る北太平洋。
- 特徴
- 全身鮮紅色で、国内の主産地である日本海沿岸では唐辛子を意味する「ナンバン(南蛮)」の名が一般的。背中は第三腹節で角張っており、小さなトゲがある。第二腹節の側面は団扇のように広がって両隣の腹節にかぶさるが、これは卵を抱きやすくするためと考えられている。水深400~600mの深海の泥底にすみ、小動物や泥の中の有機物を餌とする。初めは全てオスで、3~5才の頃はオスとして繁殖に加わった後メスに性転換し、6才から2年に一度ずつ産卵を行い、11才位まで生きる。
かつては、北大西洋産の近縁種と同種とされていたが、本種の方が額角が長いなどの違いから現在は別種とされている。両者の間に味の違いはほとんどないが、本種のほとんどが生鮮で出荷されるのに対して、北大西洋種はすべて冷凍物である。
- 料理法
- 生食するとトロッと甘く美味だが、これは少し鮮度が落ちて旨味成分であるグリシン、アラニンなどのアミノ酸が生成されるため。水揚げ直後の身はぷりぷりしており、甘みも少ない。主に、刺身、寿司種にされるが、焼き物、揚げ物もよい。また、頭部は味噌汁に合う。腹に抱いた緑色の「外子」は刺身と合わせても、味噌汁に入れても旨い。