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ホッカイエビ

ホッカイエビ
Illustrated by 鈴木勝久
英名
Green-stripe northern shrimp
学名
Pandalus latirostris Rathbun
別称
シマエビ・ホッカイシマエビ(商品名)
分類
十脚目 コエビ下目 タラバエビ科 タラバエビ属
体長
13cm
分布域
岩手県~オホーツク海、日本海北部
漁獲法
打瀬網漁
特徴
波の静かな内湾のアマモ場にすみ、まっすぐに伸びるアマモの葉の間で、緑色の縦縞模様が見事な保護色を示す。アマエビやトヤマエビなど、深海性の赤色系の種類が大部分を占めるタラバエビ類の中にあって、本種は外見においても生息域の点でも特異な存在である。また、繁殖の仕方も、メスが腹に受精卵を抱く点は他のタラバエビ類と一緒だが、孵化した幼生がプランクトン時代を経ないですぐにアマモの葉上で生活を開始する点でも異なっている。餌は、アマモ場にすむアミ、貝類、ゴカイなどの小さな動物やアマモの葉上に生える藻類などの雑食性。孵化後2年目にはオスとして繁殖に参加し、その後性転換をして翌年以降はメスとして機能する。主な漁場は、北海道の北部から東部にかけての内湾と汽水湖で、宗谷湾、サロマ湖、能取湖、野付湾(尾岱沼)、厚岸湾が有名。漁期は6~8月で、根室地区にある野付湾では、小さな帆掛舟による打瀬網漁(底曳網の一種)が夏の風物詩となっている。
料理法
水揚げの大部分は、すぐに浜で塩茹でにされて出荷される。鮮度のよい原料を茹でたものは、腰が強く曲がり、殻は濃いオレンジ色で、身には強い甘味と歯応えがあってきわめて美味。刺身でも不味くはないが、殻が固くてむきづらく、またアマエビと較べて甘味が少ないことなどからあまり好まれない。