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シシャモ

シシャモ
Illustrated by 鈴木勝久
英名
Shishamo smelt, Japanese longfin smelt
学名
Spirinchus lanceolatus (Hikita) 
別称
スサモ、スシャモ(北海道)、ホンシシャモ(商品名)
分類
サケ目 キュウリウオ科 シシャモ属
体長
14cm、最大18cm
分布域
北海道東南部(太平洋岸)
特徴
北海道の太平洋沿岸のみに分布する日本特産種。名前の由来は、アイヌ語で柳の葉を意味する「スス・ハム」から。浅い海域でゴカイやヨコエビなど底生の小動物を餌として成長する。10~11月に大群で河川を遡り、オス・メスでペアを作って産卵を行なう。多くのオスは満1歳で産卵に参加するが、成長の遅れたオスは満2歳で参加する。いずれの場合も、オスは産卵後死亡する。メスの大部分も満1歳で産卵するが、その多くは海へ戻って翌年再び産卵を行なう。まれに3回目の産卵と推定される大型のメスも見つかる。砂礫底に生み付けられた卵はそのまま越冬し、翌年4~5月頃に孵化して、稚魚は直ちに海へ降る。漁獲のほとんどは、産卵期に、河川を上る前の本種を狙った専門の桁網によって行われる。乱獲などにより1970年代に資源が激減したが、河川での漁獲禁止などによって近年はやや回復した。一般に、子持ちシシャモとして売られている干物の大部分は近縁のカラフトシシャモという別種で、原料はアイスランドやカナダからの輸入品。カラフトシシャモは、鱗が非常に細かくて魚体が銀色をしているのに対して、本種は鱗が大きくて一枚一枚がはっきり区別できること、魚体に赤褐色味があることで区別できる。
料理法
カラフトシシャモと較べて価格は一桁高いが、味も別格の美味。産地外へはほとんどが干物として流通し、身の充実したオスと、卵を持ったメスとでは、それぞれ異なった味と食感が楽しめる。産地では、刺身、寿司、フライ、鍋物などでも賞味する。