おさかなギャラリー:マルハニチロ食品

詳細情報

キツネメバル

キツネメバル
Illustrated by 鈴木勝久
英名
Fox jacopever
学名
Sebastes vulpes Doderlein
別称
マゾイ・マソイ(北海道)、ソイ(茨城)、ツヅノメ(富山、新潟)
分類
カサゴ目 フサカサゴ科 メバル属
体長
通常30cm、最大50cm
分布域
北海道南部~山口県、房総半島。朝鮮半島
特徴
体には暗褐色の地に白い斑点が点描画のように散っており、その濃淡で2本の暗色の横縞がぼんやりと現われる。よく似たタヌキメバルという種もいるが、こちらの横縞はもっと鮮明である。また、本種に近縁のクロソイは、眼と上唇との間に3本の明瞭なトゲをもつが、本種はそのトゲをもたない。水深100m以浅の岩礁域にすみ、小型の甲殻類や魚類を食べる。卵胎生で、冬期に交尾を行い、春に体内で孵化した稚魚を産み出す。2歳で16cm、4歳で23cm、6歳で28cmに成長し、寿命は35歳に達する。刺し網、定置網などで漁獲される。漁獲量は、日本海側に多く、太平洋沿岸には少ない。
料理法
よく締まった白身で、豊かな旨みと脂乗りを備える。「ソイ」と呼ばれる、冷水域にすむ浅海性のメバル類中で最も美味とされ、「マゾイ」の名を冠される。刺身、煮付け、焼き物、鍋物、空揚げと、どのように料理しても旨い。皮はゼラチン質に富み、酢の物などにすると旨い。小型のものは惣菜用のため、価格はそれほど高くないが、大型の活物は薄造りの刺身に適しており、特に高価にて取引される。