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キングクリップ

キングクリップ
Illustrated by 鈴木勝久
英名
Ling(オーストラリア、ニュージーランド)、Kingklip(南アフリカ)、Pink cusk eel
学名
Genypterus blacodes (Foester)
別称
キング(商品名)
分類
アシロ目 アシロ科 ゲニプテラス属
体長
80~120cm、最大2m
分布域
ニュージーランド、オーストラリア、アルゼンチン、チリ
特徴
ナマズのような体形で、尾鰭は背鰭と尻鰭に合体している。体色は、淡いピンクの地色に、赤や褐色の雲状模様が乗る。下顎に二股に分かれたヒゲが一対あるが、実はこれは腹鰭である。水深1,000m以浅の海底付近に生息し、特に300~500mに多い。コシオリエビやアカザエビなどの甲殻類を主食とするが、産卵に集まったミナミダラ、ホキなども餌とする。寿命は約30年。日本へ供給は、1970年代に、トロール船の混獲品が搬入されたのが始まり。当時は、赤い皮目を生かして切り身にしたものを、アマダイの名で販売する業者もあったが、現在ではアマダイの名は使えない。南アフリカにも近縁種がおり、こちらの方が日本に搬入されたのが早かったため、オランダ語に起源をもつ現地名のキングクリップが日本名とされた。ニュージーランド、オーストラリアでは、単に‘Ling’と呼ばれるが、これは本来ヨーロッパ産のタラの一種を指す言葉。
料理法
癖のない繊細な白身で適度な脂もあり、たいへん美味。現地でも高級魚として扱われている。鍋物、フライ、ムニエル、味噌漬け、粕漬け、燻製など、どのような料理にも向く。