マダカアワビ
- 英名
- Giant abalone
- 学名
- Nordotis madaka (Habe)
- 別称
- マタ、マタガイ
- 分類
- 古腹足目 ミミガイ科 ミミガイ属
- 体長
- 殻長25cm
- 分布域
- 房総半島以南の太平洋、日本海西部~九州
- 特徴
- 殻は高さがあって盛り上がる。呼水孔と呼ばれる穴は円錐形に突出する。殻を裏返した時の足の裏の色は赤味がかったクリーム色。日本産のアワビで最も大きくなる種類で、世界的に見てもカリフォルニアに産するアカネアワビに次ぐ。外洋に面した岩礁域にすむが、アワビ類の中では最も深い、水深20~50mに生息する。黒アワビと並ぶ高級品で、特に大型のものはアワビの中で最も高いキロ単価が付くが、現在は資源が枯渇して幻に近い存在である。本種の産地として有名なのが、千葉県の外房に位置する大原漁港。1885年(明治18年)に、10km程沖合に「器械根」と呼ばれる大漁場が発見され、翌年は本種を主体に750トンもの水揚げがあったが4年後には4トンに激減した。その後回復し、50~100トン程度の年間水揚げで推移していたが、1960年頃から増加し、1970年には360トンを記録するも、また急減し、1994年以降禁漁が続いている。大原のマダカアワビは大型で質の良いことでも知られており、資源の回復が望まれる。
- 料理法
- 生で食しても、加熱しても、最高の味わいが楽しめる種類。生では、水貝、刺身、寿司に。加熱調理では、酒蒸し、煮貝、ステーキなど。加熱したものを寿司種に用いても美味。また、乾鮑の原料としても最高のもの。旬は夏。