キュウセン(オス)
- 英名
- Multicolorfin rainbow wrasse
- 学名
- Halichoeres poecilopterus (Temminck & Schlegel)
- 別称
- アオベラ(各地、オス)、アカベラ(各地、メス)、ギザミ(関西、瀬戸内)、アクジ・アクビ(石川)、ヤギ(舞鶴、新潟)、モクジ・モクズ(富山)
- 分類
- スズキ目 ベラ科 キュウセン属
- 体長
- 25cm
- 分布域
- 佐渡島、函館以南の日本(沖縄を除く)。朝鮮、中国
- 特徴
- オスとメスとで模様と体色が異なり、オスは青ベラ、メスは赤ベラと呼ばれる。内湾の転石のある砂地にすみ、海藻の間を泳ぎながら底生の甲殻類や動物プランクトンを食べる。昼間活動し、夜は砂の中で眠る。また、低温期は砂中で冬眠も行う。産卵は春から秋に行われる。稚魚時代は性的に未分化で、その後、多くの個体は最初はメスになり、やがてオスに性転換する。ただし、最初からオスになる個体も少数ながら存在する。刺し網で漁獲される。
- 料理法
- 淡白な白身はベラ類中最も美味とされ、塩焼き、煮付け、空揚げなどで賞味される。また、青ベラ(オス)の方が美味しいとされる。関西・瀬戸内ではギザミと呼ばれ、好んで食べられるが、関東では全く食べる習慣がない。これほど地方によって評価の分かれる魚も珍しいだろう。