アイナメ
- 英名
- Otaki’s greenling
- 学名
- Hexagrammos otakii Jordan & Starks
- 別称
- アブラコ(北海道)、ネウ(三陸)、シジュウ(新潟、山形、石川)、シンジョウ(福井)、
アブラメ(関西、四国、山陽、熊本)、モズ(山陰) *アイナメは関東の呼び名から
- 分類
- カサゴ目 アイナメ科 アイナメ属
- 体長
- 35cm、最大約60cm
- 分布域
- 北海道南部以南の日本(ただし、沖縄を除く)。その他、朝鮮半島南部、黄海
- 特徴
- 日本にはアイナメ属の魚が5種いて互いによく似るが、本種のみ尾鰭の後端は直線状である。海藻が生い茂る沿岸の浅い岩礁域にすみ、エビ、カニ、ゴカイ、小魚などを餌とする。体色は環境によって、灰褐色から黄褐色、緑褐色、赤褐色、紫褐色と変化に富む。産卵期は秋から冬にかけてで、複数のメスを誘って海藻の根元や岩陰に生ませた卵を、オスが孵化するまでの約1ヶ月間、守り、世話をする。刺し網や延縄で漁獲され、活魚でも流通する。本種は、著名な魚類学者であるスタンフォード大学のデイビッド・スター・ジョルダン博士によって、1895年に新種記載されたもの。学名の‘otakii’は、同博士の直弟子で、東京の魚市場で本種の標本を入手して同博士届けた、大瀧圭之介氏に献ぜられた。
- 料理法
- 脂の乗った柔らかい白身で、から揚げ、塩焼き、煮付けとして、鮮度のよいものは刺身として美味。一年中あまり味が変わらない魚とされるが、旬は、産卵を終えて身が戻る春から夏とするのが一般的。