おさかなギャラリー:マルハニチロ食品

詳細情報

フウセイ

フウセイ
Illustrated by 鈴木勝久
英名
Large yellow croaker
学名
Larimichthys crocea (Richardson)
別称
フウセ(下関、長崎)
分類
スズキ目 ニベ科 キグチ属
体長
50cm、最大75cm
分布域
黄海、東シナ海、南シナ海
特徴
キグチに似るが、体色に灰色味があること、尾鰭のつけ根が細いことなどで区別できる。名前は朝鮮名の「プウセ」から。基本的に中国の大陸棚上を回遊する種類であり、日本沿岸には見られない。ヨコエビ、アミ、エビ、シャコなどの甲殻類や小魚が主食。産卵期は春と秋の2回で、東シナ海では春期が主体。狭い水域に密集して、グウグウと大きな鳴き声を発し、船上はおろか時には400~500m離れた場所でも聞くことができるという。この鳴き声は、産卵が行われる大潮時にほぼ限られ、相互の認識音と考えられている。底曳網で漁獲され、キグチより大型になるため商品価値も高い。
料理法
キグチとともに、中国料理で最も好まれる魚の一つ。料理法もキグチと共通で、焼く、炒める、揚げる、蒸す、煮る、と数限りないが、丸揚げにして甘酢あんや、五目あんをかけたものが定番。日本でも主として中国料理に使われる。また、本種を含め、ニベ・グチ類の浮袋を干したものは、「魚肚(ユィドゥ)」と呼ばれ、フカヒレ、ナマコ、アワビと並び中国四大乾貨の一つに数えられる高級食材。それ自体にほとんど味はなく、ゼラチン質の食感を楽しむものである。