ナシフグ
- 英名
- Pear puffer
- 学名
- Fugu vermicularis (Temminck & Schlegel)
- 別称
- ナゴヤフグ(下関、長崎)、コマル(北九州)、マル(福岡)
- 分類
- フグ目 フグ科 トラフグ属
- 体長
- 30cm
- 分布域
- 瀬戸内海~九州西岸。黄海、東シナ海
- 特徴
- 胸鰭の後方に、白く花状にふちどられた褐色班をもつ。臀鰭と、尾鰭の下縁は白色。体側のやや腹側に、黄色の縦縞が一本走る。 名前の由来は、体の白点を梨の実の模様に例えたもの。沿岸や内湾・内海の砂泥底にすみ、エビ、カニ、二枚貝などを食べる。かつては、皮・肝臓・卵巣は強毒だが、肉は無毒とされ、東シナ海における漁獲量も多かったため、手頃な値段で楽しめるフグとして人気があったが、冷凍輸入された本種の肉から基準を超える毒が発見され、1993年に全国的に販売が禁止された。その後、水域によっては本種の肉は毒を持たないことが証明され、現在では有明海、橘湾、香川県と岡山県の瀬戸内海で漁獲されたものに限り食用が認められている。また、精巣は有明海および橘湾で漁獲され、長崎県が定める要領に基づき処理されたものに限り食用可。主に底曳網、込網(こましあみ)、定置網で漁獲される。なお、香川県では、本種は「讃岐でんぶく」のブランド名で商標登録され、販売促進が図られている。
- 料理法
- 小型だが味は良く、揚げ物、ちり鍋、刺身、干物などにされる。旬は冬。