タイショウエビ
- 英名
- Chinese prawn、Fleshy prawn
- 学名
- Fenneropenaeus chinensis (Osbeck)
- 別称
- コウライエビ
- 分類
- 十脚目 クルマエビ下目 クルマエビ科 コウライエビ属
- 体長
- 雄25cm、雌15cm
- 分布域
- 渤海、黄海、東シナ海北部
- 特徴
- 生時の体色は淡い褐色で透明感があるが、死後氷蔵あるいは冷凍されたものは透明感が失われ、一様に灰青色になる。それでもオスはメスよりやや黄色味が残る場合が多い。4~7月に渤海湾沿岸で産卵、稚エビは湾内で成長し、秋に渤海を出て、集団で南下、12月~1月に済州島西部にて越冬を始め、3~4月に産卵のため渤海に回帰する。これとは別に朝鮮半島西岸で産卵する個体群がある。コウライエビの名前の方が古いが、大正時代に漁獲が始まり、タイショウエビの商品名で全国に販売されたため、現在もこちらの名で親しまれている。かつては日本船による漁獲が12~3月に多くあったため冬の味覚として親しまれていたが、現在の供給は輸入冷凍品が主体で、生鮮品はほとんどなくなってしまった。
- 料理法
- 身質は柔らかで甘みが強く、天ぷら、フライ、焼き物としてクルマエビ以上との評価も多い。また、越冬を終えた頃のメスが頭部に持つ真っ赤なミソは絶品で、他種のクルマエビ類には見られないもの。これを漏らさないように焼き物とするか、身の部分を少し残して切った頭部を煮付けにするとよい。