おさかなギャラリー:マルハニチロ食品

詳細情報

キグチ

キグチ
Illustrated by 鈴木勝久
英名
Small Yellow Croaker
学名
Larimichthys polyactis Bleeker
別称
キングチ(長崎)
分類
スズキ目 ニベ科 キグチ属
体長
通常30cm、最大40cm
分布域
西日本~東シナ海、黄海
特徴
口はわずかに受け口。体色は黄色味の強い銀白色。水深120m以浅の大陸棚上の泥底にすみ、夜になると表層に昇って、オキアミなどの動物プランクトンを食べる。以西底曳網全盛期の最重要種で、1960年には日本船による漁獲が9万トンもあったが、現在では数百トンに激減した。中国、朝鮮半島西岸においては、食文化を代表する魚として古くから親しまれており、特に朝鮮では、本種の干物を神事の供え物として用いるほど特別な存在であった。近年、本種の水揚げが激減するに従ってその伝統も薄れつつあるようだが、今でも韓国の魚市場に行くと、藁でくくられた干物が店先に下げられているのが目に付く。
料理法
身は癖のない柔らかな白身。かつては、すり身の代表的な原料魚種であったが、現在では大型魚を中心に塩焼き、煮付け、天ぷらなどの惣菜向けの比率が高い。中国では、フウセイとともに「黄魚(ホアンユィ)」、「黄花魚(ホアンフアユィ)」と呼ばれ、最も好まれる魚の一つ。料理法は多いが、糖醋黄花魚(丸揚げ甘酢あんかけ)は定番。