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詳細情報

トビウオ

トビウオ
Illustrated by 鈴木勝久
英名
Japanese flyingfish
学名
Cypselurus agoo agoo (Temminck & Schlegel)
別称
ホントビ・アキツトビウオ(別名)、ナツトビ(八丈島、夏期に獲れる種類の総称)[改行]*トビウオ類の地方名は多いが、特定の種類を示すものより、総称が多い。[改行]*日本海側では、一般にトビウオ類は「アゴ」と呼ばれるが、本種は含まれない。[改行]
分類
ダツ目 トビウオ科 ハマトビウオ属
体長
35cm
分布域
三陸以南の日本。台湾。
特徴
胸鰭に加えて腹鰭も大きくて飛行に役立つ、いわゆる「四翼型」のトビウオの一つ。トビウオ類の識別には、胸鰭の模様と鰭条(鰭を支える筋)の分岐の状態が重要なポイントになるが、本種は胸鰭に模様がなく、胸鰭の上から2軟条が分岐しない点で近縁種と区別される。沖合の表層に生息し、主に動物プランクトンを餌とする。春から初秋にかけて本州中部以南の太平洋側で漁獲される。30種ある日本産トビウオの中で、最も重要な種類の一つである。なお、トビウオ類の最大の特徴である飛行の方法は、まず勢いよく水面から飛び出て、次に尾鰭を左右に振って海面を叩いてさらに勢いをつけて、同時に胸鰭を開いて風を捉え、後はグライダーのように滑空するというもの。尾鰭の下半分が大きいのもそのための適応である。
料理法
脂が少ない淡白な味だが、刺身、たたき、塩焼き、フライにして美味しい。すり身にして、野菜などを加えて揚げても旨い。伊豆七島で作られるトビの「クサヤ」は珍味である。本種は「夏トビ」の一つであり、旬は夏。