3成長への挑戦

水産資源アクセスの強化へ。

──豪州「オーストラル・フィッシャリーズ」への出資のねらい。

世界各地の漁場で水産資源をめぐる争奪戦が激化するなか、マルハニチログループは海外基盤強化の一環として、豪州の先進的漁業会社との協業を進めています。
今後も「持続可能な調達ネットワーク」の拡大により海外市場での成長をめざしていきます。

グローバルに繰り広げられる熾烈な「水産資源争奪戦」

近年、日本国内では魚介類の消費量は減少傾向にあるものの、欧米先進国では健康志向の高まりを背景に「魚食ブーム」が広がっています。また、新興国においても、経済発展による所得向上や社会インフラの充実で、高級食材だった魚介類の消費が急速に増加しています。こうした世界的な需要拡大にともない、水産物市場では価格の高騰とともに激しい資源争奪戦が繰り広げられています。その結果、魚介類の乱獲、水産資源そのものの減少、枯渇が国際的に重要な問題となっています。

世界の食用魚介類供給量と人口の推移
世界の食用魚介類供給量と人口の推移

出典:平成26年度 水産白書 資料:FAO「Food balance sheets」、
UN「World Population Prospects」、農林水産省「食料需給表」

持続可能な「海外市場における基盤拡大」をめざして

水産資源の持続性確保に向け、世界各地で漁獲量規制の動きが強まるなか、マルハニチログループは安定供給という企業の使命を果たすべく「資源アクセスの強化」を成長戦略に掲げ、海外におけるサプライチェーン拡大を進めています。新たな水産資源へのアクセスにおいて重要なのは、水産資源の持続可能性に配慮した漁獲管理です。当社グループでは、「MSC認証」を取得するなど「持続可能な漁業」に積極的に取り組む海外企業との協業により、調達・供給能力の強化を図っていく方針です。

※MSC認証:海洋管理協議会(MarineStewardshipCouncil)の環境規格に適合した漁業で獲られた水産物に与えられる認証

豪州の「先進的漁業会社との協業」でシナジーを拡大

メロ(学名 Dissostichus eleginoides)

2013年に当社グループに加わったオーストラル・フィッシャリーズは、漁獲するほぼすべての魚種についてMSC認証を受ける豪州の先進的漁業会社。今回の協業により高級魚「メロ」の世界シェアの1割強を確保することになりました。「メロ」は欧米では高級食材としてレストランなどで珍重されており、白身魚としては世界的に高単価な「メロ」の取扱量が増えることは、マルハニチログループの安定的な収益確保につながります。

また、オーストラル・フィッシャリーズの生産品目の4割弱を占めるエビ類についても、マルハニチログループの販売ネットワークを活用した、よりグローバルな展開が可能になるほか、逆にマルハニチログループがもつ冷凍食品や冷凍加工品を、オーストラリア国内をはじめとするオーストラル・フィッシャリーズの販売ネットワークを活用して販路を広げていくこともでき、今後さまざまなシナジー効果が期待されます。

MSC認証のような新たな価値観が流通業から消費者へ広がっていくなか、当社グループは「持続可能な調達ネットワーク」の拡大により、グローバル企業としての責任を果たしながらさらなる成長をめざしていきます。

豪州の「先進的漁業会社との協業」でシナジーを拡大

CNfish

オーストラル・フィッシャリーズは、2016年1~12月の自社操業にともなうCO2総排出量を27,422トンと試算し、これを相殺するために西オーストラリア州にある小麦地帯におよそ190,000本の木々を植えることを決定。この取り組みが「カーボン・ニュートラル」認証を受けました。この取り組みを、水産資源の安定供給につながるさらなるステップと位置づけ、今後はブランドロゴ『CN Fish』を商品に展開し、環境配慮商品の拡販を進めていきます。

※カーボン・ニュートラル:事業において排出されるCO2総排出量と同量のCO2量を吸収する対策を打つことでCO2排出量をゼロにすることです。

AUSTRAL FISHERIES

オーストラル・フィッシャリーズ

設立
1981年
本社所在地
オーストラリア パース市
代表者
CEO David Carter
売上高
131,837千豪州ドル(2015年)
事業内容
豪州EEZ内におけるメロ、
コオリカマスなどの漁業・加工、
販売
豪州北部海域におけるエビの漁業・加工、販売、
およびインド洋におけるキンメダイの漁業・加工、販売
サーモン、ホタテ、カニ、タコなどの魚介類の輸入販売

3. 豪州の「先進的漁業会社との協業」でシナジーを拡大

マルハニチログループとの協業を機にいっそうの成長を

当社は、漁業権を保有するにあたり、「サステナビリティ(持続可能性)」を経営方針の1つに掲げ、「責任ある漁業の実践」に努めています。カーペンタリア湾のタイガーエビと高級魚であるメロはMSC認証を受けており、世界のあらゆるお客さまに自信をもって販売することができます。その販売先の1つがマルハニチログループで、30年にわたる信頼関係が今回の協業につながりました。協業によって、当社の魚介類の販路がよりグローバルになるだけでなく、マルハニチログループのさまざまな製品を販売することができます。オーストラリアの水産物の国内消費の約70%は輸入品であり、大きな成長の機会になると期待しています。

Austral Fisheries Pty Ltd. CEODavid Carter

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