SALMON MUSEUM サーモンミュージアム

カラフトマス

カラフトマス

形態1成魚

全長 約50cm

背びれ約14軟条、尻びれ約17軟条。胸びれ約16軟条、腹びれ約11軟条、側線鱗数約190。

背部は青緑色で、側面から腹面にかけては銀白色。背面とあぶらびれ、尾びれには大きめの黒点があります。尾びれの黒点は楕円形をしています。鱗がきわめて小さいのが特徴です。

形態2卵・仔稚魚

卵は球形で、直径約6mm、卵黄は橙色ないし赤いオレンジ色。
稚魚にはパーマークは見られず、背部は濃緑色、腹部は銀白色です。

形態3産卵期

生殖期にはオス・メスともに頭部と背部は黒い灰色味が強くなり、体側は赤紫色のまじった濃い茶色になります。オスは、脊髄が曲がり、背中が高くせり上がり、こぶ状になってきます。また吻(フン)がいちじるしく伸び、伸びた下あごにかぶさるような格好になります。

生態1産卵

河川のあまり上流には上らず、下流域でも産卵します。また、湧水の出る場所を産卵床に選ばず、流れのある砂礫層で産卵します。ここがサケとは大きく異なります。産卵期は7月から10月下旬。
大きなオスは優位な位置を確保し、メスの作った産卵床で産卵・放精しますが、競い合い、周りに待機している複数のオスもいっせいに精子を放出します。

生態2体内卵数

体内卵数は体長(約30~70cm)によって、約800~2000個と個体差があります。

生態3仔稚魚の生活

4から5月に礫層内から抜け出てきます。ほとんど摂食することなくすぐ海へ向かい、一晩か数日で河口に達します。体長は約3.5cm。
河口にしばらくとどまり、小さなプランクトンやオキアミなどを食べます。

分類:サケ科サケ亜科サケ属
学名:Oncorhynchus  gorbuscha (Walbaum)
英名:pink salmon, humpback salmon
地方名:マス(北海道・北洋:混称)・セッパリマス・ラクダマス(北海道)・アオマス・ホンマス(北海道東部)

鮭の住んでいる所

北太平洋、ベーリング海、オホーツク海、北極海、日本海。日本では、ほとんどのカラフトマスは、北海道のオホーツク海沿岸の河川に遡上します。

成魚の成熟段階 成魚の成熟段階
生態4成魚の生活

河口を離れた後、あまり遠洋には移動しないといわれています。9~10月には沿岸から離れ、オホーツク海全体を生活の場としているようです。
餌は、イカや魚、浮遊動物などを好んで食べています。ひと冬を海洋で越し、7月から11月頃に戻ってきます。

生態5成長過程

2年で成熟し、約30~60cmになります。ごくまれに3年で川へ遡上するものがあります。

特徴:個体数変化

カラフトマスは1年おきに漁獲量が増減し、オホーツク海側では奇数年、日本海側では偶数年に豊漁となっているそうです。

加工・食物としての利用

身がやわらかくて缶詰向き。マルハニチロ食品の「あけぼのさけ」(缶詰)の原料として利用されています。
卵はイクラにもなり、「マスイクラ」と呼ばれています。

栄養成分(可食部100g当たり)

エネルギー154.0kal

エネルギー 154.0Kcal 各サケの脂質の差がエネルギーの差になっています。牛肉や豚肉より断然ライトでヘルシー。健康食品として良質なエネルギー源です。
タンパク質 21.7g サケのタンパク質には、栄養素として重要な必須アミノ酸が多く含まれています。必須アミノ酸はイソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリンの8種ですが、FAO/WHO/UNU(1985)の基準ではヒスチジンも加え9種としています。
脂質 6.6g サケの脂質には、生活習慣病に予防効果のあるEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)、が多く含まれています。
脂肪酸EPA 0.53g 血液をさらさらにして血栓の生成を抑え、脳血栓や心筋梗塞を予防します。血中コレステロールの低下作用・血圧低下作用・血糖値低下作用が認められています。
脂肪酸DHA 0.63g 子供の脳の発達に必要で母乳にも含まれています。また、老人性痴呆症予防や網膜反射機能の向上にも効果があることが分かってきました。
アスタキサンチン 0.3mg サーモンの身が赤いのはアスタキサンチンが豊富に含まれているからです。アスタキサンチンとはベータカロテンと同様、天然色素で健康の味方です。体内の活性酸素を抑え、動脈硬化を防止し、ガンの予防にも効果があるといわれています。※ニジマス(海面養殖・淡水養殖)のアスタキサンチン量は餌により変動することがあります。
※参照:北海道大学名誉教授 羽田野六男氏のデータより/『サケを食べれば若返る』(鈴木平光著/たちばな出版)157ページ表20、各サケのアスタキサンチン含有量(『活性酸素に攻め勝つアスタキサンチン』板倉弘重氏ハート出版より)
ビタミン類
ビタミンA
〔レチノール〕
13.00μg 胃腸や気管支などの粘膜を正常に保ち、皮膚の状態を整えます。不足すると視力低下や肌荒れ、また風邪にかかりやすくなります。
ビタミンB2
(リボフラビン)
0.18mg ホルモンを正常化する働きがあります。最近では肌荒れにも効果があると言われています。B2の欠乏症は口唇炎や口角炎です。
ビタミンB12
(シアノコバラミン)
4.60μg B12は鮭に多く含まれていてるビタミンです。B12が不足すると、正常な赤血球が減って、巨赤芽球という正常でない赤血球ができてしまい、悪性貧血という病気を引き起こします。
ビタミンD
(カルシフェロール)
22.00μg ビタミンDは骨のビタミンとも言われ、カルシウムの吸収を助ける働きがあります。
不足すると近年問題になっている「骨粗しょう症」になります。
ビタミンE
(トコフェロール)
0.70mg Eは老化を防ぎ、若さを保つビタミンとも言われています。不足すると血行障害や老化現象が進み、 極度の冷え性になったり、動脈硬化が進んだり、妊婦は流産しやすくなります。
ミネラル類
カルシウム 13.00mg カルシウムCaは骨や歯を作るだけではなく、みずみずしい肌には欠かせないものです。Caは吸収しにくいミネラルで、Caの吸収のためにはビタミンDが必要です。
リン 260.00mg 体内ではリン酸カルシウム、リン酸マグネシウムの形で骨や歯の主成分となり、血液中ではリン酸塩として血液に酸やアルカリを中和する働きをします。
0.4mg 鉄Feが欠乏すると、血液色素のヘモグロビンが減少して貧血症になります。動物性食品に含まれる鉄は体内への摂取率がよく、摂取量の15~20%が体内に吸収されます。
亜鉛 0.6mg 亜鉛Znは広く細胞全体に存在し、DNAやタンパク質の合成に関与しています。不足すると、免疫機能が低下します。食べ物を食べても、味を感じなくなる味覚障害、これも現代人のZn不足が原因している場合があります。

※ただし、EPA、DHAは試料肉100g当たりの重量です。

漁法

定置網漁/トロール漁/刺し網漁/巻き網漁