SALMON MUSEUM サーモンミュージアム

館長のサーモンレポート10

 
サーモンミュージアムの館長です。今年も北海道札幌市の東白石小学校と富山県射水市(いみずし)の大門小学校から、サケ稚魚の放流式の話題が届きました。
毎年ながら、うれしい話題です。ほっとすると同時に「継続は力なり」、と思います。
命の大切さ、生命の不思議、旅と成長のプロセス。
サケはいろいろなことを子供たちに教え、印象づけてくれます。
日本を離れ、オホーツクや北太平洋の北の海を目指し、長い旅に出かけるサケに無事を願い、「気をつけて」「元気でがんばって」と励ます門出です。
2013年4月23日 北海道札幌市 東白石小学校のサケの放流式
札幌市立東白石小学校
北海道札幌市白石区本通14丁目南6-1
(〒003-0026)
TEL.011-864-0480
FAX.011-864-5723
http://www.higashishiroishi-e.sapporo-c.ed.jp/
●平成24年度3年生の活動 サケの飼育と放流
11月20日 校区にある庄川養魚場を見学し、サケの採卵の様子を見学しました。
また、庄川サケの簗場の見学し、サケの掴み取りを体験しました。
よう漁場では、メスのサケからたまごをす手で取り出していました。手に血がついていても平気そうな顔で取り出していたので、すごいなと思いました。どうして手ぶくろをしてやらないのかふしぎでした。たまごを取り出したらメスのサケはすてられるそうなのでかわいそうでした。
1000万びきほう流して、3万びきしか帰って来ないんだと聞いてびっくりしました。きれいな川じゃないとサケは来ないそうです。だから、川にはごみをすてないようにしようと思いました。4、5年したら生まれた川にもどってくるそうです。サケを育ててしょう川にほう流したいです。
校外学習でやな場へ行きました。さけのつかみどりははじめてだったので、友だちとにげまわっていました。でも、さい後に5ひきつかまえることができてよかったです。 
12月10日 サケの卵が庄川養魚場から届きました。子ども達のサケの飼育がいよいよ始まります。
ペットボトルの中に井戸水を入れました。そこに、先生からサケのたまごを3つ入れてもらいました。おすし屋さんで食べるイクラと全く同じようでした。早くたまごからサケの赤ちゃんが生まれるのが楽しみです。
さけは、まず、目ができていました。さけの体の下には、卵みたいなのがありました。その中には、丸いものがありました。小さいしっぽもありました。元気におよいでいました。卵の大きさは、1.5cmくらいで、さけの大きさは2.5cmくらいでした。
はじめて水をかえました。さいしょはドキドキしました。ざるに1ぴき落ちましたが、死んではいなかったのでよかったです。その後、1ぴきをペットボトルにもどしました。なんとか水かえは成こうしました。
2月6日、サケはすごく元気で前よりも速く泳いでいたのでよかったです。3びきともいっしょにいることが多くなり、なかよしなんだなと思いました。前より大きくなって2.5cmほどです。色はこくなって茶色とオレンジにちょっと線が入っています。 
3月12日 11月20日から飼育してきたサケの稚魚を放流する日がやってきました。
学校から徒歩で30分。庄川に向かって、子どもたちは歩き始めました。サケの入ったペットボトルを揺らさなようにゆっくり歩いて行きました。
とうとうお別れです。今日まで、いっしょうけんめいにそだててきたのでなんだかさみしい気持ちがしました。ここから、海に出て遠くへ行ってしまうのかと思うと、とても心配です。がんばって、大きくなって庄川にもどってきてほしいと思いました。
本校では、3年生の「サケの飼育と放流」の他に、恵まれた水環境を生かし、淡水魚や水草などの飼育や観察を行っています。これらの活動を通して、ふるさと大門の素晴らしさや環境保全の大切さを学んだり、さらには、いのちの教育にも繋げて活動を実施しています。写真をもとにそれらの活動の一端を紹介します。
4年生 川活動

4年生は、毎年校区内を流れる鴨川で、淡水魚の捕獲を行います。鴨川は、庄川の伏流水が流れ込む川幅5~6メートルほどの川です。
普段、川に入って魚を捕ることの経験の少ない子どもたちは大喜びです。トミヨ、スナヤツメ、ウキゴリ、アユ、ウグイ、タモロコ、モクズガニ
2年生 稚アユの放流

6月から9月半ばまで、大勢の釣り人が庄川を訪れます。庄川はサケの遡上する川としてだけでなく、鮎釣りで賑わう川としても親しまれています。
大門漁協の中間育成施設で育てられたアユの稚魚を毎年、2年生は庄川河川敷で放流します。この活動が、次年度のサケの飼育と放流へとつながります。
4年 鴨川ウォッチング

たくさんの魚やバイカモやセリ等の水草が繁茂する鴨川や親司川の調査を行います。水質検査をしたり、水の透明度を測ったり、ごみが落ちていないかをウォッチングしたりします。そして、まとめたことを全校児童や地域に発信し、環境保全の大切さを訴えます。
学校の宝 トミヨとバイカモ

学校のグラウウンド脇には地下水の流れる小川があります。その小川は学校敷地内の池に注いでいます。小川や池には、写真のように冷たくてきれいな水にしか生息しないバイカモが見られます。また、富山県の天然記念物に指定されている淡水魚のトミヨも生息しています。
淡水魚の飼育活動

校区内のは20数種類もの淡水魚が生育しています。5・6年の飼育委員会に属する児童は、校庭の小川や池、そして写真にある大型水槽を使って、それらの淡水魚を飼育しています。大小14の水槽の中には様々なドラマが展開します。魚や水生昆虫たちの喰う喰われるの世界、新しい命の誕生と死。これらを目前にし、子どもたちは「いのち」について多くのことを学びます。
射水市立大門小学校
(〒939-0234)
富山県射水市二口417番1号
http://www.tym.ed.jp/sc144/index.html
 
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