おさかなギャラリー:マルハニチロ食品

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イイダコ

イイダコ
Illustrated by 鈴木勝久
英名
Ocellated octopus
学名
Octopus ocellatus Gray
別称
カイダコ
分類
八腕形目 マダコ科 マダコ属
体長
30cm 
特徴
両眼の間に菱形の白い斑紋が目立つ。また、左右の第三腕の付け根には蛍光色の眼状紋が一対あって本種のトレードマークになっている。学名の‘ocellatus’もこの眼状紋を指すもの。体色は灰褐色で、表側(眼のある方)の色が濃い。体表は細かいイボに覆われる。足の長さは全長の70%位で、8本の足の長さはほぼ等しい。オスの右第三腕の先端は変形しており交接器の役割を果たす。内湾の浅場の砂地にすみ、石の間や空いた貝殻を隠れ家とするが、捨てられた空き瓶の中にもよく見られる。夜間活動し、甲殻類や貝類などを餌とする。春、貝殻の内側などに産卵し、孵化するまでメスが保護を行い、孵化後、メスは死亡する。たこ壺漁、底曳網、釣りで漁獲する。たこ壺漁は、実際には壺ではなく、アカガイ、アカニシなどの貝殻を使用する。また、ラッキョウや豚の脂身など白い物をエサにして釣るが、これは好物の貝殻と間違えるからという。
料理法
まず、頭(外套膜)を裏返して墨袋を除去する。塩で揉んだ後、茹でて、刺身、寿司種、酢の物、煮物、おでん種などにする。身は柔らかで味もよい。旬は産卵を控えた春で、身も充実し、メスはご飯粒のような大きな卵を頭の中にもつことから、「飯だこ」の名がついた。旬は3月頃九州から始まり、ほぼ桜の開花に合わせて5月頃まで北上を続ける。甘辛く煮付けた桜煮はまさにこの季節にぴったりの一品である。