おさかなギャラリー:マルハニチロ食品

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サヨリ

サヨリ
Illustrated by 鈴木勝久
英名
Japanese halfbeak
学名
Hyporhamphus sajori (Temminck & Schlegel)
別称
カンヌキ(東京、大型魚)、ヤマキリ(和歌山)、サイラ(高知、香川)、ショウブ(越後)、スズ(石川、徳島、和歌山)、スクビ(山陰)、サヨイ(鹿児島)
分類
ダツ目 サヨリ科 サヨリ属
体長
30~40cm
分布域
樺太以南の日本各地(琉球列島と小笠原を除く)。朝鮮半島、黄海。
特徴
すらりと伸びた魚体と下顎を持つ。下顎の先端は、紅を差したように染まる。内湾の水面直下を群れて泳ぎ、動物プランクトンを下顎ですくい取って食べる。水面に落下した昆虫も餌とする。驚くと水面から跳びはねるのは、いかにもトビウオの親戚らしい。4~7月に岸辺の海藻などに卵を産む。寿命は2年。「さより二艘曳き」という専門の漁法を主体に、旋網、刺し網、定置網、すくい網、釣りなど漁法は多彩。北陸、常磐、瀬戸内海における漁獲量が多い。漁獲量が多い季節は、冬(11~12月)と春(4~5月)の二つの時期。
料理法
美しい白身で、味は淡白な中にも香りと甘味があって美味。刺身、寿司種、天ぷら、椀種に用いられる高級魚。干物にしても旨い。また、本種は腹皮が真っ黒なので、外見は美しいが、腹黒い人の例えに使われる。サヨリにとって心外だろうが、実際、この腹皮には臭みがあるので、入手したら内臓と一緒になるべく早く取り除いてしまう方がよい。旬は、一般的には産卵前の春だが、冬場も「初物」として評価される。