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トップメッセージ 「再生と一丸への挑戦」を通じて強化してきたグループシナジー創出力を生かして世界においしいしあわせをお届けしてまいります。 代表取締役社長 伊藤 滋

経営計画の営業利益目標を1年前倒しで達成

企業の使命は、お客さまをはじめとした多様なステークホルダーへの責任を果たしつつ、持続的に成長し、中長期にわたる企業価値の向上を図りながら、社会の発展に貢献していくことにあります。この使命を果たすために、当社グループは、2014年度から中期4ヵ年経営計画「Challenge toward 2017」を推進してきました。

その3年目となる2016年度は、営業利益では過去最高となる263億円の成果をあげ、計画の目標値を1年前倒しで達成することができました。計画開始当時は、農薬混入事件の影響などで厳しい船出でしたが、「課題事業の改善」「既存事業の収益力強化」「成長事業への取り組み強化」をテーマに収益構造の最適化に努めたことで、水産商事、海外、冷凍食品や加工食品など当社グループの強みであるバリューチェーンの各段階で収益をあげる体制を強化することができました。また、事業を支えるグループガバナンスやコンプライアンス、リスクマネジメント体制の強化、食の安全・安心をもたらす品質保証やフードディフェンスの体制の強化においても確かな進捗を実感しています。

中期経営計画

持続可能な資源調達に向けてグローバルなイニシアチブに参加

現在、世界的な人口増加や新興国の経済発展にともなう食糧需要の拡大と、先進国における健康志向の高まりなどを背景に、良質なたんぱく質である魚食ニーズが世界的に高まっています。こうしたなか、世界では激しい水産資源の争奪戦が繰り広げられており、当社グループが成長戦略の重点施策とする「資源アクセスの強化」を果たしていくためには、水産資源の調達を持続可能なものにしていくことが必要不可欠です。

当社グループでは、持続可能な漁業・水産物を示す「MSC」「ASC」認証商品の取り扱いを強化しているほか、ASCにおけるクロマグロの養殖の国際的な基準作りにおいては日本の先頭に立って検討に取り組んでいます。また、健康に寄与し生態系に負荷を与えない独自開発の飼料を用いて養殖したブリ・カンパチや、完全養殖クロマグロなどの出荷量を拡大していくなど、健全な海を守る行動の推進にリーダーシップを発揮しています。

さらに、2016年12月には、ストックホルム・レジリエンス・センターが世界の科学者と大手水産企業8社に呼び掛けて実施した「キーストーン・ダイアローグ」に参加し、違法・無報告・無規制を意味する「IUU」漁業の減少を宣誓し、世界初のグローバルイニシアチブである「海洋管理のための水産事業」への行動を開始しました。

国連が採択した「持続可能な開発目標(SDGs)」では、「海洋資源の持続可能な開発・利用」が掲げられており、目標達成のためのパートナーシップが重視されています。当社グループは、培ってきた独自の技術で取り組みを強化するとともに、国際社会とも連携してSDGsの目標達成をリードする企業になりたいと考えています。

環境問題や人権・労働問題への取り組みを強化

グローバル化を推進する当社グループにとっては、海洋生態系の保護と同時に、気候変動問題や資源・エネルギー問題への対応も重要です。そこで当社グループは、エネルギー使用量削減と廃棄物削減を柱に2013年度比で2017年度までにそれぞれ4%以上削減するという目標を掲げ地球温暖化防止対策、循環型社会の構築の取り組みを推進しています。

2016年度は、生産活動の拡大にともないエネルギー使用量削減の目標は残念ながら達成には至りませんでしたが、引き続き削減に向けて努めてまいります。また海外では、当社グループのオーストラルフィッシャリーズが燃料使用で排出するCO2を植林でオフセットする「カーボン ニュートラル」の取り組みを開始し、オーストラリア政府の認定企業となるなど、エネルギー削減の取り組みが高く評価されています。一方、廃棄物は、食品工場における廃棄物削減や残渣利用の取り組みを進めたことで目標を超えて大幅に削減できました。

また、地球環境問題と同様、昨今、世界から関心が高まっているのが、サプライチェーンにおける人権・労働問題です。とりわけ、欧州を起点として、タイの漁業における人権や労働慣行の問題が注目を集めています。当社では、グループ会社であるタイのキングフィッシャーホールディングスにおいて、原料調達先の漁船での船員の労働環境および、一人ひとりの給与支払明細などまで、きめ細かく確認して記録を行い、流通・小売企業と連携しながら川上から川下まで、持続可能なサプライチェーンの構築をめざし、人権・労働問題に取り組んでいます。

「ダイバーシティ推進室」を設置

当社グループが今後もステークホルダーとともに成長していくためには、国内外のグループ従業員一人ひとりが新たな価値創造に存分にチャレンジできる環境が必要です。特に日本においては昨今、女性が実力を発揮しづらい職場や非効率な長時間労働、国際化に対応できるグローバル人材の不足などといった問題が大きなテーマとなっております。そこで当社グループは、2017年4月に「ダイバーシティ推進室」を設け、女性従業員の活躍、労働時間削減などをテーマとした施策を打ち出しています。

また海外においては、その国や地域に応じた人材育成・職場環境づくりを目的とした、国内スタッフと海外現地雇用スタッフ両方面からのグローバルな人材育成を推進しています。

当社グループは、「サステナビリティ」をテーマにこれからも多様なステークホルダーの皆さまとの対話を重ね、一つひとつの課題解決に取り組みながら、将来にわたって「世界においしいしあわせを」お届けする企業グループをめざしてまいります。


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